えすのサカエ『未来日記』12
私は依存できる人間なら誰でも良かった
あなただって守ってくれる人間なら誰でも良かったはずよ
未来日記 (12) (角川コミックス・エース 129-19)
- 作者: えすの サカエ
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 2011/04/26
- メディア: コミック
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引用部分のように、雪輝が由乃との関係を今一度真剣に問い直す流れが白眉だったと思います。
由乃とのガチバトルで一冊使うかと思ってたんですが、逃げる彼女を追いかけて三週目の世界へ! とか微妙に外してくるのは良い感じか。
でも一万年いじけ続けるユッキーはどうかと思ったw せめて一年とか百年とか千年でも……。
あとみねねの「ちょっとひいきが過ぎねえか…!?」の台詞が作者の自己突っ込みにしか見えません。彼女、他キャラに比べ優遇されまくっていますよね。
今まで散っていった方々が救済されていったのは、ぬるいかもしれないけれど良かったと思います。しかし坊やの金太郎ルックにくすり。
殺人鬼の人だけは成敗されていましたが、最初から悪人やっているしまあいいか。あと12thってよく考えたら設定がデアデビルっぽい。
ラスト、あのハンマー硝子割りが出てきたのはちょいとした感動です。でっかい由乃にヤンデレヒロインの神髄が垣間見えた感じもまた良し。
ただ、結局カヲル某がユッキーに惚れた理由がよく分からないままだった気が。何か見落としましたっけ?
三週目由乃がうまくいくようになったのはいいんですが、あの家が崩壊していた理由も、ぎりぎりで持ち直した理由も不明瞭でご都合主義っぽいのはマイナス。ページ数が足りないと思うしかないか……。
ラストシーンなどは、何か凄い爽やかなボーイ・ミーツ・ガール風で良い物読んだ気分に浸れました。一巻のプロローグの「刺せないよ」が伏線っぽく思えてたけど、ちゃんと拾われてたのも良い。
と、ここまで書いて花子と寓話のテラー最終刊読んでないの思い出しました。作者の次回作を待つ間、そちらを消化しないといけませんね!