映画『ガリバー旅行記』
観てきました。スウィフトのガリヴァー旅行記を現代版実写化! ということで楽しんで来ましたよ。元は風刺小説だったのが、そこらへんの毒はすっかり抜けて(まあそういうのは苦手だからいいんですが)、ある駄目男の成長を描いた娯楽作品に仕上がっていました。
リリパット国の王様を助けるくだりが下ネタだったのが何とも……(巨大な小便小僧まで作られちまったじゃねーか)。あ、でも原作と同じ方法取っているみたいですね。
……ガルガンチュアも巨人が下ネタまき散らす古典作品だったなあ。
巨人の国ブロブディンナグもちょっぴり登場。お人形遊びに付き合わされるシーン、ぽっちゃり系男子wの主人公が女装させられる羽目になっているのでそこがまた笑える。
主人公のガリバー、典型的なお調子者で口からでまかせがぽんぽん出るんだけど、憎めないタイプなんですよね。
何のかんので、以前からヒロインのダーシーにや悪く思われてなかったようだし、リア充乙と言いたいw
最適な行動とはいえ、死体から剥ぎ取ったパラシュートで躊躇なくダイブ! なんて行動力ありすぎですよ。
そういえばかのラピュタも、元の出典はガリヴァー旅行記でしたね。続編が出たらそのへんまで主人公がスリップしたりしないかちょっと期待。
主人公の俳優さん、最低男優賞も受賞したそうですが、これってどのぐらい名誉なのかな……?
しかし可哀想なのは憎まれ役のエドワード将軍でしたねえ。18世紀イギリス風俗のリリパットに、ガリバーはがんがん現代カルチャーを持ち込むんですが、誰かもうちょっと警告に耳を……。
将軍自身の行動によって、結局同情できなくなっちゃいますし。あんたどこのトニー・スターク(アイアンマン)だw
まー主人公も自分がついた嘘でブーメラン喰らいますし、それをバネに成長する話なんで、悪役可哀想的な不快感は特に無いです。
リリパットの町並みがガリバーの写真で埋め尽くされるとゆー、身の丈に合わない力を手に入れた人のお約束を踏襲しているあたりは酷すぎましたがw
この話で特に良いと思えたのが、原作にはいないホレイショ君の存在。名前を訊くとどーしてもケイン警部補(CSI:マイアミ)連想しますがそれはさておき。
リリパット人(つまり小人)で、ガリバーと唯一の友人となる彼はサブ主人公として輝いてしましたね。彼の恋路を応援することでガリバーもちょっと成長し、くじけた時ホレイショから助けられることで、ガリバーもまた奮起する。なんという王道! 友情!
休日の娯楽として手軽に楽しめる一本でした。
予告編で出たXメンの過去編(若き日のマグニートーとプロフェッサーXが、宿敵となるまでのお話っぽい)も気になるかな。つか、最近は3D映画も増えましたねえ。
3Dメガネ、眼鏡の上からもう一つ眼鏡をかける形で使っていたんですが、重かったので今回はバインダー式を購入しました。
こう、眼鏡のつるにぱちっと止める。割高だけになるけど、せっかく映画館まで来て鑑賞するなら快適に行きたいですw
あ、それと今回は予告編の段階で音割れするトラブルに見舞われました。機械が不調ということでストップをかけ、暗闇の中で数分放置……鑑賞自体は問題なかったけど、こんなことは初めてだったな〜。