田中ロミオ『人類は衰退しました』6

 ロストテクノロジー……というより、ロストテクニック!

人類は衰退しました 6 (ガガガ文庫)

人類は衰退しました 6 (ガガガ文庫)

 前回の感想書いてからだいぶ経ってしまった……(前回の時点でもう六巻持っていたにも関わらず)。ずっとブログ更新さぼっててすんません。
 しかし今回はまたいつもより薄いなあ……。
 六巻のお話は、鳥人間コンテストと同人誌がテーマ。
 鳥人間コンテストでは、のんびり見物するつもりの主人公が、いきなり安全管理を押しつけられ、安全性がむちゃくちゃずさんな大会を穏便に済ませるため、妖精さんの手を借りて奮闘する話。
 丸まった妖精さんを投げて呼び出すあたり、もうすっかり妖精使いが身についていますね。学生時代の話とか、たまに出てくる他の人の妖精に対する認識を見るに、主人公自身も妖精に近づいてないでしょうか。
 というか、お菓子だけでこんなに妖精と仲良くやっていけるものなのか……普通は彼らと出会うのも難しいようですけれどね。
 そして案の定、妖精さんがやりすぎて、思わぬ事故が発生するわけですが。
 二本目、同人誌の話ではついに「現在の友人Y」が登場。問題児だった彼女も、社会人としての如才を身につけているのは妙な感じです。
 彼女のBL趣味が発端となって、同人誌ならぬ「同類誌」が衰退した人類世界に誕生し……という、何だか同人活動の歴史を見るような内容。
 まあその後で妖精さんによる童話災害が始まるんですが、今度はその中身が漫画における人気取りのアレコレに関する話題になってます。投げっぱなしの伏線を回収するとか涙ぐましいやね。
 しかし同類誌への感想コメントが、なんか外人さんの賛美コメントに似た匂いを感じるのはなぜだろう。クスノキの里って地球のどこらへんかよく分からないんですよね。
 実は地球じゃなくて、衰退した植民星だったりするのかなー……。