片岡人生, 近藤一馬『デッドマン・ワンダーランド』7

 …現実に逆らうなとは言われてない

 看守長マキナ・出撃! 一巻こっち以来出番が少なく、何かやらかしそうな気配をずーっと漂わせていたマキナさんですが、今回ついに長い雌伏から動き出しました。
「奴(玉木)が正義なら私はそれ以上に狂ってみせる」などなど、相変わらず素敵に過激。
 それにしても、ガンタ強くなりました。修羅場くぐって怪我するのも慣れっ子になっちゃった感があります。そのうち腕の一本や二本もげそうっていうか、あれ、まだもげてなかったっけ? っていう。
 マキナさんの戦力として自衛隊時代の同僚なんかが登場しましたが、やはり初っぱなからキャラを立ててきています。だが一方で、完成されたニンベンとやらの三人は、いまいち類型的なのが気になる。
 最後にもう一人新キャラが出てきましたが、今までが今までなので、どうも額面通りに受け取れず。さて、次回どう化けるやら……ああ、あとモッキンバード何してるんだろ。
 大方の流れとしては、アザミ救出を試みるガンタ、それを利用するマキナ→マキナ率いる看守達の一斉蜂起→捕らわれのガンタ、それを救出に向かうシロ(と、もう一人+その他)の和解、という具合。
 千地さんをはじめとするデッドマンたちのトラウマってこのまま流されそうな予感がしていたんですが、最後の全員集合からすると、またちゃんと言及されるのかな?
 仲違いから仲直り、と人間関係が一段落した一方で、話の核心についてもようやく触れられました。レチットエッグはDW前所長(死んだじいちゃん)が作ったもの、そして震災前は前所長がガンタ母の上司。やっぱ研究所とDWは繋がっていたんですね。
 前所長の付き人ズが意味深なこと言っていましたが、結局『シロ』は何者なのやら……。
 にしても、あんなエグイ実験室の隣でメシを食う玉木は相変わらずでした。