今月の外伝(00I七話)

 ラーズもレイヴも想像以上の危険物でした、の巻。
 あと話には関係ないんですが、今月はときた絵がちょっと粗いような気が(正月と単行本作業の余波でしょうか)。
 とりあえず今回のポイントは、00Pで死亡したビサイド・ペインは影武者(コピー)だった事ですか。どうりで小物キャラ描写が激しかったわけだ……とはいえ、真ビサイドの方もこれから小物に急落する可能性はあるんですけどね。
(だって一期であんだけ大物風味だったリボンズが二期では……)
 これで登録番号が同じだった件も合点がいきました。1ガンダムに乗ってグラーベと戦っていたビサイドの番号が偽で、レイヴの登録番号のが真だったってことなのねー。でもいつ1ガンダムにバックアップ取ったんだろう……。
 ただ、「二人のサブボディ」のうち、一体がレイヴ=真ビサイドだったんですが、じゃあ残り一体は結局ただのコピー(あるいは予備)なんですかねえ。
 誰かも予想していたけれど、レイヴにビサイドの記憶、もう一人にビサイドの人格って話になるかと思ったのに。表情の変化を見るだに、今回でとりあえずレイヴ君退場で、当分はビサイド化していそうですが。
 単行本一冊付き合った主人公なんですし、次号にも復活して欲しいものです。
 さて一方のラーズですが、彼の過去がだいたい明らかになりました。アニュー型の奥さんはピティという名前。デヴァイン型赤ベイドが二人いましたが、相変わらず赤は不遇だな……(今回のブラッド含む)。
 ミッションが云々と言っていましたが、ピティ他は何らかの指令を受けていた模様。それはレイヴたちのとは特に繋がりはないのか、この時代の「六人の仲間集め」なのか?
 それと、ラーズが通信遮断していた事情が少し明らかになりましたが、義眼入れた経緯はまだよく分からないんですよね。治療可能だとして当人が望むかまだ不明だし。一番の謎は、なぜラーズは記憶消去されず、妻子だけ消えてしまったのか?
 奥さんのほうはあの通り死んでいますが、子供は不明なんですよね……。「ブリュン」って呼んでいたから、ブリュン=ソンドハイムが、ブリュン=グリースと同型ではなく同一個体って可能性も出てきました。一話で撃っていたけど。
 そういえばラーズは自分の同型はターゲットにしてないのかな……。あと、緑ベイドとどこで出会ったのかはまだ出てこない。記憶消去されなかったことと関係があるのやら。
 それにしてもイノベイドは怖い。以前ブラッドがリボンズに毒電波喰らわされている描写があったけれど、それが今回の殺戮に繋がるんですよね。P三巻の書き下ろしでも、エクシアのマイスター候補が殺された件があるし。
「当人はまったく知らないけれど、必要ならば遠隔操作できる人造人間」ってエゲつない。
 ヒクサーがグラーベ撃っちゃったのは、元々そういう用途込みなのかなって思ってたのは私の勘違いだったようです。スルーとハーミヤがさらっと記憶をいじられていたりと、イノベイドはこういう扱いが「普通」なんですね。酷っ。
 覚醒させられたラーズの能力は、遠隔地の機械の操作。……なんでレイヴ(真ビサイド)がそれを知っているのやら。六人の仲間集めと、ビサイドの復活はやはり関係があるものなのでしょうか。
 1ガンダム無人のまま動いたのも同じような仕組みなのかな。マイスター保護プログラムみたなもので動いたのかもしれませんが。
 まあそれはそうと、ラーズの能力は本当にヤヴァイですね。仲間集めが終わったら、真っ先に使い道のない能力のドクター立つ瀬がない。ティエレンを動かしたのはブラッドを始末しようとしたんですかね。でもブラッドがやられた後も動いてたような。
 コード874。どうやらあげゃがシェリリンに連絡をつけたようですが、ヒクサーもシャルに連絡を取りました。用意して欲しいものが〜ってことは、MSでも持ち出して1ガンダムと一騎打ちに持ち込むつもりでしょうか。
 なんというか、「ビサイドなんて人知りません!」「グラーベちゃんの仇!」で話が平行線になっていた二人ですけれど、名実共にビサイドになっちゃったので言い訳のしようもへったくれもw まあガンダム同士のMS戦は期待ですが。
 ……しかしヒクサーにテリシラの覚醒喰らわせたらどうなるのかなあ。
 グラーベとか自覚ありイノベにはあまり関係ないんでしょうけれど、P終盤のヒクサーのように、知識だけ自分がイノベって知っているのとはまた違うだろうし。まあヴェーダの胸先三寸か。
 なにげなくドクターの『覚醒』が映像信号を送って行われるもの、という仕組みが説明されました(おまけページでだけど)。ネウロの電子ドラッグも、視覚から感染するものだったな〜(いやパクリと言いたいんじゃないけど)。
 光彩の発光パターンで信号を送って、ヴェーダにリミッター解除を要請する、という感じかな?


 それにしても状況が錯綜してきましたね。様々な思惑が絡み合っていますが、ちょっと書き出してみます。
1.「六人集めろ」のミッション。
 発令元がリボンズヴェーダか今もって不明。ビサイドはバックアップを取り、リセットされる前に自分が復活する手立てぐらい残して置くんでしょうが……その手段がこのミッションという可能性も。
 しかしそれなら「六人集めろ」って指示でなくていいはずなんですよね。ブリュンのような広域通信スキル持ちと、レイヴの覚醒というファクターだけでおおむね事足りる。
 それともビサイドの復活は、六人集めろの過程に過ぎなくて、レイヴ=ビサイドを含めた六人をそろえることに何か意味がある?
2.ビサイド
 以前はリボンズとつるんでいたようだけれど、彼を見限って自分なりに行動しているリジェネコース。終わり方までリジェネになるのかどうか……ああ、でもリジェネとか思考読まれるんだっけ。すると影武者の件もリボンズに筒抜けか。
 ラーズの能力の内訳を知っていますが、このミッションに元から関わっていたためなのか、それとも脳量子波の使い方に詳しいからかも判断がつかない。「時は満ちた」と言っていますが、これから何する気なのかはやはり次号待ちか。
3.ヒクサーとヴェーダ
 Fまでの話でヒクサーはリボンズと切れているものと考えてよさそう。
 だから彼が1ガンダムの元にやってきたのは「ヴェーダ経由のリボンズ」の指示ではなく、純粋にヴェーダの指示のはず。で、だとしたらヴェーダビサイドをどうするつもりだったのでしょう。
 少なくとも銃を撃ったのはヒクサーの「私怨」。となると、ヴェーダは抹殺を指示した訳ではない模様。少なくとも捕らえるくらいのものっぽい。グラーベが死んだ時のあれやこれやの責を問うとか?
 ヴェーダにしてみれば、ビサイドは自分に反乱を企て、更に失敗後も影武者で欺いた厄介な子ですしねえ。
4.リボンズ
 とりあえず試験中のメメモリが(ラーズのせいで?)稼働したので、目撃者を始末するべく動いている。ブラッドがまずその手駒になったが、以前から彼はリボンズにそれとなく指令を送られていた模様。こういう事態を想定しての伏兵だったのか?
 前述のようにビサイドの動きには既に気付いていそうなのですが、外伝である以上あまり派手に活躍できないのは弱味かも(笑)。
5.ラーズ
 名前の元ネタ(計画を壊す者)を考えると、記憶消去の件も含めて彼の人生はすべて「イレギュラーなアクシデント」なんじゃないかという気がしてくる。ただ緑髪もハンティングのターゲットにしているからには、どこかで誰かに差し金を入れられてそうですが。


 ややこしい状態になってきたなあ本当に。
 まだ隠されている情報がタップリあるようですから、あまり深く考えても仕方ないんですが。あげゃもそろそろI本編に登板しそうですし。そういえば、もうすぐ「うれしいニュース」があるかもってなんだろう?