文学・ラノベ二元論

 改めて、自身の執筆活動方針について考えてみた。

 あなたがライトノベルと思う物が、ライトノベルです。
 ただし、それが他人の賛同を得られるとは限りません。

 という言葉がありますが。「これはラノベだ」と思う物を書き続けたが、賞の傾向対策を怠ったがために「賛同」を得られていないのが今のぬえやな訳でして。
 いい加減、脱一次童貞の前に脱ラノベすべきなんじゃないかという気分にさえなります。
 とはいえ、何の結果も残せぬままラノベを諦めるのはあまりに口惜しい。私のこれまでの作品は、無理やりくっつけたラノベっぽさを削り落とせば、そのまま一般へ送って大丈夫とかまあそんな調子なのですが。
 一回完成させた作品を大幅改稿とか苦手なんですよね……。それなら同じテーマで新作書きたいという。
 だから、取るべき道は「最初から、無理してラノベを書かない」か「容赦なくラノベに徹する」か。とりあえずこないだの一次落ち→落選作スレ晒しで、MFJは向いてないことはよっく分かりました。
 ライトノベル電撃大賞メディアワークス文庫)とスニーカー大賞に絞って、他はもういいやと*1
 問題なのは一般文芸の賞探し。この日記でさんざん賞が分からないよー見つからないよー的なこと言っていた気がしますが、相変わらず賞の傾向とかよく分かりません。というかラノベではなく文芸を書くとか考えると途端に怖じ気づいてしまう。
 今書いている内容ですでに一般向け一般向けラノベでやるんじゃねえテメーという扱いをされている私ですが、いざ一般を意識して書くとなるとどうしたらいいのか分からない。意識してやろうとした途端、しゃちほこばってしまう。
 なんでそんなに固くなるのか。
 自問自答ななつのこ、はたと重大な思い違いに気がつきました。ライトノベルというものは定義が曖昧だと言われていますが、各新人賞の傾向のように、商業的な定義ははっきりと存在します。で、私がライトノベルと思っている物はそこから外れている。
 なぜならば。私は小説というものを、「ラノベ」と「文学」の二元論でしか見ていないからです。全方位から文句来そうな二元論価値観! 要は間に存在する一般文芸をあまり重視してこなかった世界観だったという訳ですねー!
 一般・大衆・中間・ラノベを全部「ラノベ」とひっくるめ、一般・大衆・中間・純文学を全部「文学」でひっくるめる。しかもその一つ一つは明確に線引きされているのではなく、グラデーションのような曖昧さで区分されています。
 それが私の今まで見ていた文芸世界……ああ、あっちこっちから石飛んで来そう。
 なんか一般文芸賞探しながら、
「オレなんかがこんな、文壇になんて踏み込んでいいんだろうか。あれ? でもそれって純文学の世界だよな。これ一般だからそこまで大仰なものじゃないよね? あれ?」とかビクビクしていたぬえやですが、こういう感覚が原因であろうかと。
 ぬえやは 徹底的に 一般文芸を分かってない!
「中高生だってこれぐらい読むだろ」と思って作品を書く。確かにその年齢層でも新書サイズやハードカバーを手に取る人はいる。だが彼らがライトノベルの文庫本に求めるものを、ぬえやは書いていないのだ!
 というわけで悔い改めることにしました(ここでやっと冒頭に戻る)。
 何にせよ「ライトノベルを書く」「一般文芸も書く」。なんでラノベ諦めないのかつったらそら、自分の作品がアニメとかになるのが見たいからに決まってんじゃないですか(実写は厭です)。オレは異能バトルとか巨大ロボとか書きたいんだよ!
 かつ真面目に小説をやるためにも、今後ちゃんと一般レーベルを意識した作品づくりは欠かせないでせう。ラノベでデビューして一般へ越境、なんてのも一応考えてはいたんですけれど*2
 自分の頭を整理しようとして結構バカっぷりを晒していますが、そこはそれ。
 ラノベを書くならば、そこに必須なのはネタの混入・萌えのサンド。本筋はシリアスでも、キャラ同士のかけあいでギャグやエロや萌えをぶち込み、かつ雰囲気を崩さないようバランスを取る。
 どシリアスでも読者がほっと息をつけるシーンを手堅く用意できれば「ライト」であるに違いあるめえ。なんか今から胃が痛くなるほど難しげだけどな!

*1:あ、でもSD再挑戦しておかねば。

*2:どっちみちラノベだけだと結構年収は厳しい。いや一般でも厳しかろうけれど