二期二十一話『革新の扉』

ハロは脱出に成功したようです。
 生きてたのかよ留美……。今週では兄様に庇われているし、まったく同じことやるんだったら、前々回のネーナ襲撃って凄い無駄なシーンじゃないですか(しかもあの状況でどうやって助かったのか)。
 まあ、あのまま死んでいるよりは、今回の方がまだすっきりする終わり方でしたけれど。留美の動機がやっぱりとことんくだらないのがなあ。つか、紅龍って妾腹とかじゃなく器の問題で当主降ろされたんですか、王家ってそんなに実力主義なんだ……。一族の当主になりたくなかったとか、人生やり直したいとか、んならそこで家出という選択になんで落ち着かないかなこいつは。
 そういえばCM前のヒキがまた銃撃だったんですが、制作陣はいいかげんヒキを考えるのも疲れているんですかね。
 留美をネーナが→ネーナをルイスがのコンボで人員整理の回でした。
 で、やっと刹那がまともにブシドーを認識して対決へとなりましたが、なんか色々と「もっと早くやっておけよ!」なイベントばかりだという気が。一度は諦めたルイスvsネーナが実現したのは良かったんですけれどね。ルイスは恒久平和とかアロウズへの帰属意識とか見せなくていいから、今週みたいにひたすら復讐の一念に凝り固まったキャラで良かったんじゃないですか。
 あと、リジェネって何がしたいんでしょうか。そもそも彼が留美ヴェーダの所在を託したわけですが、今週じゃその留美をネーナに撃たせていますよね? ネーナが監視されているのにこいつが監視されていないわけないし、実際前回の行動はバレバレだったのにまったく学習していないし。ダメだ、やっとこニートやめたこいつも全然期待が持てねえです。
 紫ハロの棒読み台詞で聞こえてくるボンズリボイスとか、眼鏡取ってヘルメットかぶると、本当にティエリアと同じ顔しているリジェネとか、笑えるところはありましたが。その小ネタはさておいて破綻しまくっている話とキャラがいい加減きついです。
 例えばライル。前回で大幅に株を下げた困ったちゃんですが、今回も刹那の背中に銃口を向けたりして、あげく「兄さん…」とか呟いて、オマエ兄に思い入れあるのかないのかどっちなんだ。ホントにライルはキャラ立てがメチャクチャで、都合のいい機械人形その1ですな。未だになんで戦っているのかさっぱりです。前回カタロンを久しぶりに口に出したけれど、結局何考えてんな組織に入ったのかさっぱりぷー。しかも組織とか置いて、こいつも「自分の意志で」とか言い出しますし。
 で、最初に自分の意志とか言い出した刹那は、とうとう金目に仲間入りしてしまいました。脳量子波で戦闘できるのはもう確定(プレイバック中のイノベーズが瞬殺されすぎててギャグの一種にしか見えない)……。GN粒子をダブルオーライザー様から浴びせられまくって変化しましたか。なんつーか、ニールが言っていた「おまえは変われ」ってそゆ意味じゃないだろう(笑)。
 刹那は勝手にイオリアの目的=GN粒子散布で全人類の革新、ってのを見出してしまいましたがどうなんでしょう。んな物理的なもので人類が直結しちゃっても面白くないというか、巨大なお世話というか、そういう未来図が透けてみえるから別の、もっと人の意志を信じたやり方を期待していたんですがねえ。視聴者の期待がいちいち重いのかね、このアニメ。
 ルイス(あと外伝のヒクサー)や超兵は後付け改造の疑似イノベで、リボンズたちは人造人間イノベ、でイオリアが目指したのが刹那のような自然イノベ? 純粋種って言い方がなんか変な気が……あーまあとりあえずイノベ=NTでOK? なんか、バラバラだと思っていた設定が統合されていくカタルシスとかより、設定が被ったり他の設定が死んでいくようなやるせなさを感じるのはなぜだろう(特に超兵関連)。
 あとマリナは持ち上げられすぎですね。予想はしていたけど彼女の歌が世界に広まっていますが、そこでマリナの歌を聴く市井の人々が別に出てこないのが相変わらず箱庭ですな。つかクーデター派ってまだ諦めていないのか……。
 とりあえず後何やかや消化されることを期待して、次回も視聴し続けます。ああ、ブシドー、裸空間へようこそ……。