二期二十話『アニュー・リターン』

 一期が終わって二期が始まるまでの間、「ダブルオー(笑)」とか抜かすような輩には、普通にムカついていました。「てめぇ見てもいない作品バカにすんな」とかそんな感じで。
 でも、今また同じ事を言われたら、私は何も言えずうつむくことでしょう。もう反論も擁護も出来ないのです、人に勧められるような作品じゃない、と。その名は嘲笑と共に語られても相応しいのだと、例えいまだ好きでもそう思う。
 ってなわけで、今週でそろそろマジメに感想を書く気力もゼロクライシス・ぬえやです。新しく出た監督のインタビュー内容にもまた新たな絶望を植え付けられました、もうやめて! ぬえやのライフは以下略。
 なんか人間関係描くのに「これやるには後二つくらいプロセスがいるな。でも尺がないな。というわけで、圧縮しました」だそうで。やらなくちゃいけない事やるのに尺が足りないって、それは設計の段階で間違っていないか? そして切り捨てて圧縮する場面の選択を間違えていないか? 監督自らダダこねて勝ち取ったCパートを無駄遣いしまくって*1、だらだらと意味のないシーンばかり描いて、尺が足りないとかありえないでしょ。
 なおかつ、圧縮なるものによって中途半端にしたエピソードを無理やり詰め込むぐらいなら、それは一番肝心な所だけ分かるようにしてばっさり切り捨て、エピソード本体は外伝でやる。それが正しい選択なのでは?
 00はそもそも外伝とか他媒体補完しすぎなんですよ。
 そっち見ないと分からない情報とか本当に多い。グラハムが孤児とか(CDドラマ)、刹那は初めて会った時マリナの声が母に似ていたから話を聞いたとか(小説1巻)、超人機関の非道さとか(小説2巻。これやらんままマリーとアレルヤの幸せな時代だけ見せられても、超兵の不幸さが霞む)。あげく、いつぞやのはぐれ刹那一人旅、の時に夢見に出たライルが語った台詞とか、小説中の独白モロですからね。
 脚本の黒田氏は、刹那の名前の由来が厨二過ぎて引いたのですが、あちらはまだいいんです。
 問題はむしろ水島監督ではないか。浪川さんへのメールの件といい、やたらインタビュー受けまくってしかも言っている内容がころころ変わって、言い訳の山にしか聞こえない。まだ少しでも見れるシーンがあるのではとかじりついていたら、監督の言葉でまた期待を撃ち砕かれる何この苦行。
 くそぅ……00終わったらこの監督が関わる作品には絶対近づかねえ……。
 で、今週なんですがもーどこから言ったらいいのか。とりあえずルイスイノベになれるのかと驚いたけど。MA強すぎ。留美予告にいた気がしたけどあれ? ラジオで死んだって言われていたが生きてたんかあれ。死ぬ死ぬ詐欺はまだ終わらないの?
 アニューとライルの中身カラッポ・視聴者置いてけぼり・脚本消化悲恋悲劇悲哀は失笑するしか。アニューがスパイバレバレなのって、当人の内面で起こる葛藤とかするために使えるんじゃないの? ライルがぜんぜんキャラ立っていない(わざわざ美味しい設定スルーしまくってな)のに、取って付けたようなキャラと取って付けたような恋愛やらされても。
 さすが一期で国連大使がいきなり前線に出てきたことについて、まともに説明のできない脚本なだけはありますよ(実際、大使の声優さんは質問したけど答えてもらえなかったという)。ライルが撃つ方がまだマシっぽいのでは。
 で、イノベイターって今までずっと倒すべき敵として出てましたが、解り合えるよねみたいな方向へ今さら持ってこられても。で、ルイスは全力で助けようとする刹那はなぜにアニューはあっさり切りますか。リヴァイブもちゃんと拘束しないし何その不平等な優しさ。バファリンの半分のがもっと公平じゃない?
 そもそも。
 アニューは作戦の一環でライルと近づいたのか、それとも私情でカップリングしたのか。自分を今まで(先週まで)イノベイターとは知らなかったのか、知らないのならどのようにCBの理念に共感して参加したのか・これまでどのような気持ちでトレミーで働いていたのか、ライルのどこに惹かれたのか(⇔ライルはアニューのどこに惹かれたのか。単に兄を知らない女性という余り物で埋め合わせ?)。そういう必要最低限の要素がまったく描かれていないのでは? しかもBパート15分でさくっと終了とかうぉい。
 で、恐ろしいことにまだ一ヶ月ぐらい話は続くわけで……。
 伏線もろもろの消化には短すぎ、終了を待つには長すぎる。もう心が折れる手前でべっこべこに凹んでいます……。気がつかずマンセー出来る間は幸せだけれど、ふと分かってしまうと気持ち悪い部分が多すぎる。
 やたらキャラの間で情報が均一化されている感じとかね、視聴者が知っていることはキャラクターもみんな知ってますって感じで。ライルのカタロンとの繋がりとか、イノベや脳量子波という専門用語に突っ込まない沙慈とか。ああ、不思議空間でなぜか声が聞こえてきたときも、声の内容は気にしてもなんでああいう現象が起こったのかみんなあまり気にしていなかったような。
 うう……侍戦隊シンケンジャーで口直ししよう。


 え、アレルヤ
 アーチャーのサポートメカアリオスに乗って、男前なヒーローソーマさんに助けられてましたよ。

*1:ブルーレイ・DVD1巻からの情報