黒神遊夜/神崎かるな『しなこいっ』1巻
…なんて目をしてる
まるで暴風 がらんどうだ 満たされず もがき荒れ狂う…
- 作者: 黒神遊夜,神崎かるな
- 出版社/メーカー: ジャイブ
- 発売日: 2009/01
- メディア: コミック
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「竹刀短し恋せよ乙女」を縮めて平仮名にしたものだそうです。タイトルとこの絵、そしてカバー下の様相からパンチラ連発剣道少女萌え〜漫画かと思いきやさにあらず、中身は濃厚かつ迫力の剣道描写がギッシリ詰まっている硬派、硬派にござる。
最初の見開きカラーを見た時は、こーガンガン系とかエニクス的なありがちな絵柄に見えて「あーこりゃハズレ引いたかな」と思ったのですが、12pあたりからの道場シーン、ここの竹刀を揮う先生の迫力っぷりに認識を改めた。効果線、大ゴマ、擬音、これらが怒濤の勢いを持って臨場感を叩き付けてくれる。
剣道活劇漫画……と粗筋にはあるのだけれど、ノリはスポ根よりはケレン味あるバトル物。
いきなり西洋の城とアイアンメイデンが出てきたり、執事の格好をした女が刃物を隠し持って電柱の上に立っていたり、明らかに人間業ではない動きをしたり、二つ名とかあったりして、伝奇色が入り込んでいますね。それでも、ヒロインが用いる「短剣道」の詳細な術理など、剣法解説なんかもやっていて、ギリギリ現実側に踏みとどまっています。炎とか雷とかは出しませんしね(笑)。
さて、ストーリーですが一巻の時点では、ぶっちゃけよー分かりまへん。
裏の粗筋とかからすると、主人公(中盤から登場するファー付きコートとサングラス装備のクール系)の仇討ち物ですかね。
不可視の魔剣「雲燿」を編み出した女剣士、雷神・鳴神と龍神・榊。その二人がぶつかり合い、勝利したのは鳴神。で、今は「雲燿」を継いだ鳴神の娘を龍神の息子が追っている……ということの模様。冒頭のカラー見ると、木刀vs竹刀だったのに、負けたほうが大出血してて、なんかそのまま死んでそうな勢い。まあ、鳴神二世がくのいちっぽい人従えている世界ですし。
ヒロインが恋をする相手に求める条件が「自分より強い男」なので、二巻あたりでヒロインと主人公の対決に決着がついて、もちろんヒロインが負けて(まあ一巻で一矢報いたし)、ラブコメ展開が付加されるんですかね。鳴神と龍神の因縁だか仇討ちだからの本筋は、これからもハッタリの効いたバトルをかましてくれるであろうと期待大。
……が、この作品連載時からして人気がふるわないそーで。
くそぅ、女の子はカワイイはバトルは迫力だわで、ぬえや的にオイシサてんこ盛りなのになんてこった! 師匠(美声属性)なんて大胸筋サポーターとは言い逃れできそうもない花柄のブラつけているんだぞ!(ボケ殺しだったけど)
……とにもかくにも、こちら、公式サイトがあるんですが。ここでキャラ紹介とか見れます。で、ですな。このページを下までスクロールしていくと、一巻が売れないと打ち切られる「しなこいっ」をなんとか延命させようキャンペーン!(またの名を助けてくださいお願いしますキャンペーン)ってのをやっておられますんで、本書に興味を持たれた方は是非参加していただきたく。
ぬえや? もちろん、続きが出てほしいので参戦しますよ!