二期十五話『反抗の凱歌』


 前回見逃したので、これが今年の初ガンダム
 なんつーかツッコミどころは色々あるんですが、もう切りもないので、出来るだけ前向きに感想を書こうと思います。ただ、眠るミレイナに毛布をかけるティエリアの「ありがとう。君がいてくれて」は大いに突っ込みたいところでしたが。
 まだ恋愛要員増やすのかよ! ──ってのは置いておいて、それよりミレイナが参戦しているのってティエリアが一枚噛んでいるんじゃねーだろーな。さすが実年齢一桁。某スレのエロゲーマーティエリアみたいにミレイナと結kげふんげふん。
 困ったときのカタロン頼み!
 ということで、トレミーはカタロンから補給を受け、負傷した刹那はマリナを頼ります。お前らすっかり連携してやがんな。ブリッジでのラッセ・アニューの言い方からすると、実はもうライルがカタロンの人って、画面上描写されていないだけで既に折り込み済みなんでしょうか。そうでなくとも、ライルが俺実は……って言った時には、クルー一同「知ってたよ」って言われそうな悪寒が。
 ライルはスパイ設定にするなら、アロウズ絡みのほうが面白かったじゃないですかねー。
 あるいは最初トレミーはカタロンも叩くつもりだったけれど、ライルが工作して連携せざるをえなくなっていくとか。今週に至っては、クラウスが堂々とハーキュリーさんのお仲間に「(CBとの)連絡手段はある」って言い切ってしまう始末(まあ前回なんて、一応「ガンダム」とはいえ、ひろしアルケー見て「手伝いにきてくれたのか?」ですし)。
 カタロン自体の存在意義もいまいち分かりません。姫様と子供たちのお世話するだけなら、旧MSで自衛している難民集団とかでも良かったのでは。弱すぎるし。ハーキュリー大佐のテロに至っては、情報漏洩阻止のため日取りは教えられん!(=お前らの手は借りねーよ)って突き付けられてしまいましたし。……それならハーキュリーが最初からカタロンしてたら良かったのでは? 荒熊との会談は一通り渋かったので、遅い登場なのが悔やまれるオヤジキャラですね。
 うーん結局文句ばかり言っているなあ。
 いや、でも、今週も面白かったデスよ。二期当初より失速の感はありますけど(だって色々楽しみにしていたことが肩透かしだったものね。皆が興味持つところを引っ張って引っ張りすぎて、興味の枯れたころに消化の繰り返しだし)。ハレルヤさんマダー?
 傷つき眠る刹那が見る夢。親を殺しに行く幼き日の自分と、再び現われるロックオン。
ロックオン「お前は変われ。変われなかった俺の代わりに」
 銃は取り上げたけれど、夢の中の刹那はまた親を撃ち殺してしまった。ここ一連の夢シーンは切ない(ダジャレじゃなくてさ)。マリナは音楽の道に進みたかったそうですが、それは一期でやっておいても良かったのでは……。スメラギの過去もそうですが。もっと世界規模の大失敗で大勢死傷者が出たとかそんなイメージだったら同士討ちで恋人死亡て。
 ここのシーンも、「マリナの声は(刹那の)母の声に似ている*1」が本編で描写されていると、もっと良かったと思うので惜しいです。マリナと刹那母の声優さんは同じだけれど、一般視聴者に察しろとか無理だw それがあったら前回の歌もまた意味が違ってくるし。ちゃんと積み重ねれば生きるものがたくさんあるのに、使い潰してばかりなのが残念。
 CBに総攻撃を仕掛けるアロウズ勢。
 ハーキュリーさんが「(アロウズは)世論を無視して設立された」って説明していて驚愕です。おいおいおい、アロウズってどこまで悪役扱いなのさ。なんか世界が中東ばかりで、連邦の生活圏がどんな風なのかよく分からないのがまた困る。一期も基本軍人と基地ばかりで、一般人の生活シーンは沙慈ルイしかなかったようなものですが、その沙慈ルイも戦場に入ってしまいましたし。
 ルイスの女を捨てているっぷりを案じるアンドレイと、それを大きなお世話と突っぱねるルイス。一期の自分をどう思っているのかな、彼女……。そんな様子を見て、イノベーズは「人間って不便ね」と脳量子波持ちの優越感に浸っていましたが、脳量子波てちょいと心読めるかもしれないけれど、あれは脳内携帯電話みてーなもんじゃないの?
 ダブルオーライザートランザムの不思議空間は、果たして本当に人類相互理解を産むのでしょうか。思えばあれが沙慈ルイすれ違いの決定打与えた感じだし。
 マネキンのもとにやって来たビリー、さっぱり顔覚えておられず。ちょ、三人の因縁じゃなかったのかあんたらw
 今週のコーラーはやはり和み成分。アンドレイに鼻で笑われているとかね。カティさんがMS乗せずに自分の隣に置いているあたり、ちょっと私情が走ってきたなあと不安になりますが、コーラが幸せそうだからもういいや*2
 トランザムケルディム、狙い撃つぜ! ……トランザムって射撃の距離も伸びるものなの?
 総力戦かーとわくわくしていたら、ハーキュリーさんのクーデターでアロウズ撤退。何という寸止め。
 って、なんか寸止めで決着伸ばされるのほとんど毎回の気が……。そういえば脱出機構で撤退したアリーにもマリナソング聞こえていたみたいですが、あの現象の説明っていつやるのかな……。
 カタロンにてトレミーが補給→軌道エレベーターでクーデター→トレミーならそちらへ行くはず! とアフリカエレベーターに向かう刹那ですが、そこにはクワガタハサミが更に伸びた感じの新型MSマスラオが。貴様に構ってる暇は、って相変わらずせっさんはつれないですね。対するブシドーは「君の視線を釘付けに」ってああ、そこらへんはハムだな……と思ったらすぐさま「奥義」とか言い出して、ほんとお前どこでそのサムライルーチンをお脳にブチ込まれやがりましたか。
 ハムからブシドーへの変遷への説明もそういえばずっとないな……。まあそれはいいや。うん。それより問題は、ビリーが教授のメモから実装した「疑似トランザム」でしょう。これでトランザムちゃいますってなったら詐欺もいいとこですが、今までそれに匹敵する詐欺もあったしなあ。まあトランザムだったらトランザムで、えらい欠点があるんでしょうけれど。とりあえずブシドーは血を吐くがいいです。
 そして新エンディングですが、新OPの歌が微妙すぎるのに対し、歌も絵も良い感じに。いや、むしろ絵が良すぎて歌が印象に残らなかったんですが最初(ぉぃ)。何より意外だったのは、前EDの一枚絵が動いて、その後をやってくれるところですね。やっぱライルが握っているのはアニューのお手でだったんね。
 海底に沈むアリオス、山頂にたたずむダブルオー、紅葉に埋もれる穴だらけのケルディム(ズタボロすぎて初め何なのかさっぱりだった)、オーロラの下で氷漬けのセラフィム。そして主を無くして虚しくただよう衣服……。うーんなんという鬱っぷり。まあOPとEDは基本イメージ映像なのですが。それでも、「ガンダムが必要ではなくなった世界」ってのを目指している感じがして、もの悲しさもあっていいですね。あえて滅びの道を行くがごとき、一期のCBっぽいですし。

*1:小説1巻の記述より

*2:しかしあの飛空挺いまいちかっこ悪いな……