『BLASSRETER』DVD5巻

ブラスレイター VOL.5 [DVD]

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 今回のライナーノートはメインキャラ身長対比図つき。
 うーん、基地の美術設定もそうだが、もっとでかい絵で見たいよなあ。あとジャケットのスナイパーズいいですね、やっぱこの二人はセットでないとw 筋肉で胸の谷間が出来るぜ! 設定画のヘアバンドアップとかは笑えましたが。


■第九話『力の価値、力の意味』

 マレクは融合体イエローと呼称され、XATはジョセフ共々逃亡したマレクを追うことに。
 当然ながらウォルフはアマンダを任務から外しました。一見落ち着いているアマンダですが、そこから「本当の兄弟じゃないらしい」とかって通りすがりに呟く研究員は無神経極まりないこってす。
 マレクとゲルトを会わせたことから、感染の原因がそれではと思い当たるヘルマン。人手が足りないということで独房から出されましたが、居ても立ってもいられず夜の町へ走り出してしまいます。
 もし、マレクまでゲルトと同じコトになってはね……哀しすぎるよね。しかし、彼が訪ねた盗撮屋の部屋で、ヴェドゴニアニトロプラス繋がり)の曲がかかっているのは思わず笑います。マレクの着メロもそうだったね。
 見つけた廃教会をねぐらにするマレク。バイクの妖精さん・エレアはジョセフも動けないので、捕まるわけにはいかないとバイクだけでさっさと逃げてしまいます。薄情っつーよりは、ドライで現実的どすな。
メイフォン「ボス、まだ具合が悪いんですか?」
 黒い、黒いよオペ子さんw
 目覚めるジョセフとマレクの問答。
マレク「あいつらは殺されて当然なんだ!」(中略)
ジョセフ「マレク……よく、考えろ。おまえが、奪ってもいいいのちは、一つもなかった」
マレク「あいつらにも無かった! あいつらはヨハンを殺したも同然なんだよ!」
ジョセフ「それでも……それでもだ!」

 二人ともとても苦しい表情。ですが、それはマレクも本当は分かっているからなんですよね。「違う!」と、悪夢から目覚めながら、まだ否定するけれど。僕は間違っていないと言うその声は涙混じり。
 確かにマレクはずっと、何の落ち度がなにも関わらず、三人のいじめっ子に苦しめられてきました。親友には裏切られ、その親友も彼らのせいで死へと追い込まれて、しかも社会はそんな彼らをまったく咎めない。世界に憎しみを抱くにもむべなるかな。そしてそれゆえに、自分を案じてくれる人たちの気持ちを突っぱねてしまう。
 被害者の気持ちは被害者にしか分からない、理解できない、想像が足らない、だから共感が出来ない。安易な同情は逆に傷つけてしまう、難しいことです。ただ、(後で分かることだけれど)ジョセフはマレクと同じような境遇の人だから、ここで「それでもだ!」と彼が言うことは凄く意義のあること。
 アマンダが回想するマレクとの出会い。両親を亡くした自分と同じ目をしていた、幸せにすると言った。新しい服を買って、学校にやって、守ると言って……でもマレクは融合体になり、自己嫌悪に苛まれながらも、アマンダは前を向く。強い女性です。
ヘルマン「命令違反は俺の得意技だからな」
 自覚あったのねとか、もー笑うしかない決め台詞だなおいw
 ヘアピン先生ことザーギン様登場(ベアトリスが言う「あのお方」)。ジョセフを守るためマレクは立ち向かいますが、あっさりいなされてしまいます。マレクは変身しているのに、ザーギンは生身のままメチャクチャな身体能力を発揮し、衝撃波を撃ってくる。ひどっ、性能差ひどっ。続いて立ち上がった手負いのジョセフもさっぱりぷー。
 しかし諏訪部さんが金髪美形系ボスキャラの声をあてていると、「獣殿……」と言いたくなってしようがないなあ*1
 XATに始末される前にマレクを見つけるべく、付近を捜索していたアマンダとヘルマンは、融合体同士の戦闘を察知して駆けつけました。生憎とザーギンは居ませんでしたが(いや、鉢合わせしたらやばかっただろうけれど)、傷つき倒れた二人を発見します。僕に触ったらアマンダまで感染する、そう言われても構うことなく「弟」を抱きしめる彼女は、確かにマレクを愛していました。


■第十話『陰謀の中で』

 ジョセフとマレクはXATに回収され、カプセルに放り込まれました。どちらも肉体的には回復していますが、目を覚ましません。ジョセフは三年寝太郎なのでともかく、マレクが中々起きなかった理由がよく分からん(目覚めるのを拒否しているとか)。
 寝ているジョセフはマレクのことがずっと気に掛かっているらしく、幻覚が呼び起こす悪夢の中で、黒マレクや哀しそうなゲルトに責められていました。前回、ザーギンとの過去や因縁がちろっと出ていましたが、その回想からもう少し後っぽい時間軸で、ベアトリスとの因縁らしき回想も。血と炎でやたら赤い記憶だねジョセフ……。
ウォルフ「ヘルマン、これ以上問題を起こすなよ……」
 具合の悪さと相まって、悲哀漂う中間管理職の台詞。なにげに隊長もよく庇っていてくれたのよね。
 新兵器と増員で、新たに第三班が新設されることとなったXAT。と同時に、ジョセフとマレクの身柄は「高度に秘匿性の高い部署」とやらへ身柄を移されることに決定し、当然ながらアマンダらは反発します。
 が、対照的にアルとブラッドのスナイパーズはドライな反応。融合体の出自に独自の考察と見解(=自然発生した悪魔憑きなんはなく、誰かが造り、そして暴走した兵器説)を持っていた二人は、今回の政治的取り引きを伺わせる流れに理解を示します。
アル「オレ達の仕事は復讐じゃねえ。市民の生活をおびやかす化け物を退治することだけだ」
 熱血ヘルマンは食ってかかりますが、何とも割り切った反応のアル。まあ何のかんの言って、ジョセフを解析しようとするアマンダらをこっそり手伝ったりはしてくれるんですが。あっさり局長に見つかり、スクランブル警報の中連行されるハメに。
 アタッカーを欠き、一班のバックアップを受けて融合体との戦闘に入るスナイパーズ。
 が、二班が精鋭という設定通り、一班のアタッカーはあっさり突破され、ブラッドは狙撃もままならないハメに。そんなピンチに早速例の三班が駆けつけるのですが……そこにはブラッドの昔の知り合いが。
 一方、幻覚症状の進む隊長は、退治された融合体の屍体に己の死を見たりと、すっかり追い詰められていました。八話でベアトリスが「ジョセフって青い融合体は、見境なく殺しにかかる危険なヤツよ〜。あなたも気をつけなさ〜い」と吹き込んだものだからガクブル。……だからって性欲に逃げて解消するのかw
 隊長は巨漢な見た目に反してとってもクレバーで頼りになる人だったのですが、今回で決定的にアレな感じに。真面目な人ほど、何かあったら大変なことになっちゃうという例ですかこりゃ。ベッドの上でも眼鏡を外さない超絶マグロ・ベアたんに諭されて、すっかり道を踏み外していっています。ぎゃー。

*1:18禁ゲームDies irae.』通称、怒りの日……。ああ、スワスチカ……。