『BLASSRETER』DVD4巻

ブラスレイター VOL.4 [DVD]

ブラスレイター VOL.4 [DVD]

 そういえばもーすぐ六巻出るんだわ、と気がつき、遅まきながらレビュー。
 ひたすら苦しい展開のマレク編(展開が苦しいんじゃなくて、心苦しい展開ね)。
 オマケのカードがウォルフ隊長のブラスレイター形態ですが、前にもカードでマレクの武器が出てきたり、ネタバレしまくりだなあ。本編知っている人しか買わないだろうとか考えてやっているのだろうか。あと、オマケの小冊子があいかわらずオフィシャルの設定資料より細かい情報載っていて笑えます。マレク関係者身長対比図とか。
 なぜそういうのをちゃんと資料集でやらない……orz


■第七話『憎悪の果てに』

アマンダ「話し合うのよ。お互い、話し合えば……」
マレク「分かるわけない! 僕は同じ言葉を話しているのに、あいつらには聞こえないんだ。同じ神様を信じているのに、あいつらは*1悪魔だって言うんだ。それでどうやれば話し合えるの!?
 アマンダは道を歩いていて、石を投げられたことある? ないでしょ。そういう人間には、絶対に分からないんだ」

 どんどんマレクが追い込まれていくのが今回の話。
 アマンダはマレクが苛められている事実にようやく気づきましたが、時既に遅く、親友・ヨハンも取り返しの付かないことに。それでいていじめっ子たちは反省の色すらなく「次はお前だ」と言う始末だからどうしようもない。
「やっぱりアマンダには分からない……。もう神様なんか、いないんだ」
 なんかドイツ人が外国人に冷たい的な描き方だとクレームこないんだろうかこのアニメ。まあ深夜枠のマイナー作品ですけれど、ドイツに輸出されたらどういう反応になるのやら。この作品では異民(移民)は不幸な存在として描かれていますが、ちょっと扱いが軽い気がするのが不満。移民政策ってのは古今東西、国が傾く原因になりやすい。そもマレクたち異民はなぜドイツに来たのか、やはり出稼ぎ? 何だか帰るところがない感じなので、難民のようなものなのかもしれません。 
 一方、ゲルト死亡につき、ブルー(ジョセフ)に怒りを募らせるヘルマン。灰を持ち出したけど、いいのかなあ(研究員の上司さんは許可してくれたけど)。XATは軍の管轄なのか、軍法裁判って語が出てきましたね。
 まあヘルマンは度重なる勝手な行動で、裁判されないまでも独房にブチ込まれてしまいましたが。アルとブラッドが愛想を尽かすでもなく、いろいろ気に掛けているあたり、ヘルマンは愛されているなあ。
 ベアトリスの情報からついに面が割れてしまうジョセフ。XATは捜索を開始しますが、ウォルフ隊長は具合が悪い。やれやれ。
 しかしベアトリスはどうしてこう、ピンポイントに適切な人材を見つけてくるかなw


■第八話『僕はもう弱者じゃない』

「あいつもヨハンと一緒に死ねばよかったんだ」
 メイフォンが黒いー。まあこの人、本当はもうウォルフが感染していることは知っているんでしょうね。まだジョセフを捕まえてもらっちゃ困るんだろうし。で、それはそうとなんでベアトリスが普通にXATに入り込んでいるんだw 普段ここで働いていたのかしら。
 ベアトリス姐さんのナノマシン講座(『ゆうごうたいのからだのしくみ』)。
 ナノマシンが鍵と鍵穴の関係で、特定のたんぱく質に作用し、人間を急激に進化させる……と。まあそんな所か。しかしスケーリーフットは初めて知ったなー、さすが深海生物。ようやくブラスレイターの名が出ましたが、解説しながらウォルフ隊長にエロ攻撃を仕掛ける熊姐さん……あなたそんな趣味が……。
 エンディングでいつもブラッドがいじっていた、胸元の弾丸とドッグタグに言及するアマンダ。さらっと流されてしまい、話題はすぐにマレクへ移ります。「大丈夫だ」とアマンダを励ますブラッドは、アマンダの気持ちが分かっているから別に適当コイているわけじゃないんですよね……。でもマレクの状況を分かっていなさすぎるには違いないわけで。
 アマンダもXATのみなさんもマレクを気に掛けているんだけれど、マレクを救うには至らない。
 融合体の正体がマレクだったと判明した時、アルとブラッドは黙って拳を握るばかりでした。アマンダが狙撃の邪魔した時のスナイパーズの切れっぷりは、当然っちゃ当然なんですが、その理由が何というか最悪な感じ。親友のゲルトが融合体化したヘルマンの時とちょっち反応が違う気がしますが、マレクは(血こそ繋がらないものの)れっきとした身内ですしね。ウォルフが「マレクくんのことも考えろ」ってアマンダに帰宅を促したりとか、そういう積み重ねがあるから、皆の心苦しさが伝わってくる。
マレク「やっと力が正しい者を選んだんだ。お前たちは、腐ってるよ!」
 ベアトリスの差し金で変身し、ブラスレイターの力でいじめっ子を葬るマレク。
マレク「僕やヨハンの時は誰も来なかったのに……。あいつら金持ちのためならすぐ来るんだ」
 いいえ、融合体(あなた)が出たからです。その判断がつかないあたりは、融合体につきものの錯乱のせいか?
マレク「僕はもう弱虫なんかじゃない! この力で、世界を正しくするんだ!」
ジョセフ「お前は分かっていない!」

 そういえば、ブラスレが人気出なかった理由の一つに「主人公の変身形態が怖すぎる」ってのがありましたが、「マレク、なぜ…」とかのアップ見ると、確かにって納得してしまいますね。あれはボスキャラとか強敵のデザインでしょって。
 ジョセフに続き、現場にかけつけるアマンダとアル(ブラッドは狙撃準備中)。ジョセフが狙撃からマレクを庇い、マレクが倒れたジョセフを守り、最後にアマンダがブラッドの狙撃から盾になる……一歩間違えたら大変なことになっていたなあ。
 ブラスレイターは変身しても服が一切破れないのですが、マレクの目元アップで、ヘルメットのように目が透けているのはびっくりしましたね。あれか、ソウルティカーと同じような物かしら。

*1:マレクを