紅龍=グラーベ説を全力で擁護してみる

 いや、絶対別人だろと思いつつ、実際そうだったら面白そうなので妄想してみた。
・両者の共通点
・黒髪*1、かつ髪が長い。
・性別とか体格とか(まあ成人男性ですしね)。
・生真面目かつ無口な性格。
・超人的な身体能力(グラーベ:壁走り・物理的に不可能とされる三角飛び/紅龍:生身でマシンガンを避ける)。
・↑に加え、情報収集などクレバーな作業までこなす。
・リィアン*2の存在(性能がステルス+情報収集と、いわばラジエルの代役みたいなもん)。
 一期では執事さんとして、姓が出なかった紅龍ですが、王留美との血縁が判明。つまり彼の本名は王紅龍で、CBでマイスターやっていたころのコードネームがグラーベ・ヴィオレントということになりますね。
 イノベイター、空白の製造番号二番(一番がおそらくボンズリで、三番がハナヨ、四以降がティエリア)とか。「ヴェーダと直接リンク」できることが判明しているあたり、グラーベ人外枠疑惑は濃厚ですが、彼が実は人間かも、という可能性も捨てきれません。
 グラーベが人外=イノベイターだとすると、一期時点で2〜3歳ほどとなるティエリアや、データ人格として長い時間を生きたハナヨ、そして二期のイノベイターたちとはその「人間性」は大きく異なります(二期ティエリアは除外)。
 ラ・イデンラによる無差別報復テロの際、ロックオンに「世界から見れば、我々もテロリストだ」と言った時のティエリアの顔は、リジェネと同じ表情してましたね。一期のティエリアはCB原理主義者であり、計画遂行のためには多少の犠牲も痛みもやむなしという考えの持ち主でした。リボンWithイノベイターも同様です。
 イノベイターは計画のために存在する者であり、それだけに計画の遂行において、巻き込まれる側の感情など考慮しません。ティエリアはロックオンによる感化や、活動年数の経過(二期でやっと7歳ぐらい)でそのへんが変わってきました。グラーベ=イノベイターがどれぐらいの稼働年数(活動期間)を経ているかは謎ですが、彼にはそういう部分がないんですな。
 具体的にはシャルの過去(プルトーネの事故)を気にしたり、ロックオンがマイスターになってくれたら、シャルの心の傷も癒せるんじゃないかと考えたり。今月号の電穂では「悲しみに沈む者をハイエナのように見つけ出し、仲間に引き入れるのは、あまり気持ちのよいものではない」と言う独白が。人外キャラだとしたら、わりと人間的なのが不思議であります。
 まあこの記事は紅龍=グラーベなので、結論はグラーベ=人間なだけなんですけど。
・なぜグラーベはマイスターを辞めたのか?
 辞めたっつうか実は故人だろうと思いつつ妄想は続きます。
「かつてマイスターだった人物」として思い起こされるのは、シャル・アクスティカ(00Pの主人公)。彼女はプルトーネの事故でGN粒子に被曝し、細胞障害を起こしています。ルイスもGN粒子毒性による細胞障害を起こしていますが、シャルが髪の色素まで変化しているところを見ると、彼女のほうが重症だったのでしょうね。で、どちらもナノマシンで治療している。
 00FではGNセファーのパイロット*3、ヒクサー・フェルミが登場しますが、00Pセカンドの時代に彼は死んだはずでした(シャル談)。セファーはラジエルと合体できるGNアームズのプロトタイプ、おそらくその運用中に合体事故でも起こしたんでしょうが。
 で、セファーラジエルが大破し、GN粒子で被曝したグラーベ=紅龍は、シャル同様マイスター登録を抹消。エージェントとして組織に残って今に至る……という。シャルは被曝の影響で視力が落ちたらしいですが、マイスター登録の抹消も、パイロットとしての能力が低下したためと考えられます。ただ、紅龍の動きを見ていると、パイロットが務まらないほどとは思えないのですが……。
 まあ、ルイスは被曝しながらもパイロットをやっているので、グラーベ=紅龍の被曝(および細胞障害)はシャルほど深刻ではなかったのかもしれません。留美の護衛には問題ない(と言うにはちょっと有り余るくらい強い)身体能力を保持しつつ、マイスターとしてはダメ、とヴェーダに判断される微妙な度合い。
 ……言ってて無理がある気がしてきましたが、他に情報無いんでまあこれぐらいにしておきます。


 まあ外伝はぶっちゃけ後付けみたいなものなので、名前を出さなくても問題のないフェルトの両親(ルイードマレーネ)のように、本編とのリンクはひっそりとした物になるはずです。グラーベ=紅龍だとしても、00Pでそれは語られつつ、00本編では言及されないんではないかと(または、紅龍が昔マイスターだったとどこかで語られるとか)。
 イアンのおやっさんも、紅龍と何度か顔合わせているのに、特に昔馴染みって態度じゃありませんしね。まあグラーベが無愛想なのでそういう付き合い方になっているか、画面の外でちょっと昔話しているとか妄想の余地はありますが。
 ただ、紅龍=グラーベとした場合で面白いのは、リボンズとの邂逅です。
 まだCBが介入を開始したばかりのころ、王留美がアレハンドロと会話をかわしたシーン。護衛として留美を観察している紅龍に、リボンズが「覗きかい?」などとバーのカウンターで話しかける場面がありました。00Pセカンドのプロローグでは、グラーベがOガンダムのマイスターと通信しています。小説版001巻を読むと、Oガンダムパイロットがリボンズであることが分かりますが、そうするとあのシーンは「かつてガンダムに乗って会話した二人が、今度は生身でご対面」という、意味深な光景になるわけです。
 ……意味深なだけで意味がなさそうでもあるんですが、そういう繋がりを妄想すると楽しいなーって。紅龍が探検ルックの留美をお姫様だっこして川を渡るシーン、あれが執事とお嬢様じゃなしに、兄と妹だと思うと何か別のフィルターが罹ってくるのと同じで。
 妾腹(推定)でかつ元ガンダムマイスターで、現在もソレスタル・ビーイングのエージェントを務める兄と。その兄を執事として使っている、財閥の若き当主にして妹の留美。王家は紅龍とグラーベの同一人物説抜きにしても複雑なので、二期でそのへんがまた語られると嬉しいです。ネーナという爆弾もいますし。

*1:でも色つやが違う

*2:二期ネーナが乗っているUFO

*3:ガンダム乗ってないのでマイスターとは呼ばれない。公式でもパイロット表記だし……予備マイスター枠とは違うんでしょうか。