『BLASSREITER』DVD2巻

ブラスレイター VOL.2 [DVD]

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■第三話 感染拡大

 バイクは見つかったものの、ゲルトの死体は見つからず(まあ組織片ぐらいはあったらしい)。
 よしよし、生きてるって言ったも同然ですね。ゲルトと接触したことから、マシューとジルは施設に隔離されることとなりました。そんでもって、ヘルマンも謹慎処分三日をカチ喰らいます。「本当なら独房一週間でも軽いくらいだ」ってホントそうだよ。頭を冷やすのも無論ですが、一応、ジルをゲルトが襲う原因作ったことにもうちょっと自覚を持って欲しい。
 英雄から一転、ゲルトを融合体として罵るマスコミの論調に憤るのは、分からんもでないがねー。うーん見事な掌返し。
 謎の融合体(ジョセフ)は便宜上「ブルー」と呼称することに決定。そこはブラウとかじゃないのね。舞台はドイツでも、日本人に分かりやすいよう英語を多用してますな(タイトルもドイツ語のようで、半ば英語寄りに発音している気が)。XATも英語?
 さて前回、医療センターへの移送にXATの施設を出た際、ゲルトは群衆の中にジョセフを見つけて変調を起こしていました。その報告に基づいて周辺情報を解析。アマンダもまた、群衆の中からジョセフの姿を見つけます。倉庫街の際にも一度接触して「あれで救ったつもりか?」と気になる言葉も投げかけられていますし、何やら気になりますねえ。
 でも、学校があるはずの弟・マレクが一緒に写っていたので思考中断。
 マレクは学校でいじめに遭っていました。もう二度と学校くんなよ! って……んーそれで登校拒否状態なのね。いじめられた際に作った怪我にアマンダは気づき、学校で何かあったのかと思いますが、収容されたマシューが容体急変につき、再び出勤。徹夜明けにお疲れ様です。基本的に鋭いアマンダだけど、マレクの状態に気づくのが遅くて残念……まあ当人もそのことで自分を責めちゃうんでしょうけれど。
 ようやくマトモに画面に映る主人公ジョセフ。妖精さん、もといバイクの小悪魔・エレアとお話ししてます。
ジョセフ「あの男……。堕ちるな」
エレア「この間のより格下だもの」

 話題はどうやらマシューについて。この間ってのはゲルトですかね、まあ確かにマシューは俗物小物だし……。精神力とか人間性が、人としての自分を保てるかどうかに関わってくるのでしょう。
 さて、マシューは幻覚症状に苛まれていますが、ジルは何ともないので釈放されました。殺到するマスコミにジルは嘘八百を並べ立てます。いわく、ゲルトは暴力的で嫉妬深かった……あの日はマネージャー(マシュー)に相談してただけ……私は被害者、悲劇のヒロイン。う、うざぁ。謹慎中のヘルマンもこれにはブチ切れ。処分中の身も何のその、翌日早速彼女を問い詰めに行きました。
 あんな下着姿とバスローブ姿で、男女が相談もへったくれもあるものか。ゲルトが切れるのも当然、とビッチの嘘を論破するヘルマンですが、ジルはこりずにあんな奴死んで当然! 悪魔憑きになって当然! とゲルトを一方的に責めます。よ〜ここまで性根を腐らせたものだねえ。監視にきていたアマンダとアル(ブラッドはジル邸の屋根)に止められますが、「ゲルトの死体は見つかってない」「またアンタのところに来るかも」と脅しをかけました。
 もっと言ってやれー、と思うものの、アルの「世間なんてそんなもの」ってのも、実際そうなわけで。ふぅ。
 しかし世間が何と言おうと、憧れのヒーローをひたすらに信じる者もいるのです。マスコミの言うことなんて信じない、マレクはゲルトに手紙を書いていました。弟から託された手紙をアマンダから受け取り、ヘルマンもようやく冷静さを取り戻します。
 一方、研究所を見張っているジョセフ。とうとう限界が来て、ドアノブとの融合でマシューは脱走してしまいます。あっさり見逃してしまう一班が駄目すぎる。最終防衛ラインになったアマンダ(たち)も「何やってんのよ」とブーたれちゃいます。はっは。それぞれ屋根の上(ブラッド)・木の上(アル)にいるスナイパーコンビは、微動だにせず何時間も待機していてさすがですな。
 マシューを追うジョセフですが、同じ融合体として区別無く攻撃を受けてしまいます。エルベ川に落ちましたが全然平気ー。一班よ、ブルーは撃破できておらんぞ!
 XAT側の予想通りジルのもとへたどり着くマシュー。自分は悪魔憑きではないと主張しますが、既に悪魔の印と輝く線が現れており、言い逃れはできません。その姿を拒絶するジルと、正確に心臓を狙撃するアル。だがその程度で死なないぐらいには人間をやめていた彼は、説得にも耳を貸さず(情緒不安定で被害妄想が追加されたっぽい)変身。颯爽と出現したブルーと交戦します。
マシュー「私と手を組まないか!」「私を化け物と見下したやつらは皆殺しにしてやる!」「お前も化け物だろう!?」
 それらの言葉を「正気か!?」否定し、すぱっと断るジョセフ。ま、当然当然。やっと主人公が格好良くなってきた。
ヘルマン「テメエのせいで! ゲルトは化け物と呼ばれて!」
 ジョセフを銃撃するヘルマン……。いや、彼は融合体から人を守ろうとしただけで、事故は不可抗力だし。融合体になったのはジョセフやのうてベア子のせいやし。つっても感染経路は判明していないから、薬のせいとはまだ誰も気づいてないやんよねー。
 負傷して森に落ちたジョセフはそのまま逃走。バイクに憑いている小悪魔エレアは、邪魔になるならXATも潰しちゃえば〜と囁きます。まあ最終的にはジョセフの好きにさせてくれるっぽいけど。さあジョセフ、早くゲルトを救ってくれえ〜。
 あ、ヴィクターの言う「やつ」ってジョセフのことだよね?


■第四話 包囲網

 逃走したブルー=ジョセフを発見すべく街の封鎖が行われました。これまでのことから、ゲルト以前の生者から発生したデモニアック=ブルーという見解を持っているXAT。サーキットも今回も、変身を解いて群衆に紛れて逃走を計ったと考えられるが、とりあえず誰がそれともまだ特定できていない。ので、まずは包囲網を敷いて、その中で怪しい奴を片端から捕まえる作戦に。
 まあ人間形態のジョセフのすぐ前を、一班が普通に通っていくんですけどね……。職質とかしようよ……。
 救急車両に対しても、頑として封鎖を解かないウォルフ隊長。が、クレルモンメディカル製薬会社が政府からデモニアックの調査依頼を受けたとかで、中に入っちゃいました。うーん、デモニアック事件はそもそも意図的に起こされているものなのかしらねー。てかこの会社実在すんの?(もちろん現実にっつー意味でなく、作中で実際にという。幽霊会社だったりしない?)。
マレク「うん、分かった。ニトロプラスのゲームだね」
 ヴェドゴニア着メロの次はそれかw 優しく聡明だが、仕事の忙しさにかまけてマレクの状況に気づけないアマンダ。とうとう弱音を吐き出したマレク。そこへ親友・ヨハンから電話がかかってきますが、彼の顔には殴られた痕が。そして電話ボックス(近未来なのにあんのか)の外に立ついじめっ子たち、どう見ても罠ですね。
 前回のマシュー襲撃から再収容されたジルも容体が急変。ここで血液検査を進言するアマンダは洞察力スゲー。まあ結果はなんともなかったんですが、隊長も何やら思うところあったようで、「返り血には気をつけろ」と指示を飛ばします。うむ、これまでの戦闘によっちゃ、誰か本当に感染しかねなかったもんな。
 またもやジョセフと邂逅するアマンダですが、やっぱりタイミング悪く、踏み込めず去ることに。ああ、ブルーがいるのにー。いや捕まったら駄目なんだけどね。
 電話と融合してハッキングするジョセフ。狭い範囲に融合体が三体同時出現……って、偽情報とかじゃないのね(死体安置所にベア子が侵入したから、彼女の罠ですなあ)。
 一方、マレクはまんまといじめっ子の罠にはめられました。屈服させられた親友・ヨハンに黙って殴られ続ける姿が痛々しい。そして「これでお前も俺たちの仲間だな」と声をかけられるヨハンに、それでも微笑んでゲームを貸そうとするマレク。お前って子は……。だがヨハンは、そのゲームをその場でたたき割ってしまい、完全に袂を分かってしまいました。殴られても耐えていたマレクですが、これにはブチ切れ、一人絶叫をあげるのでした……。
 一方、ジョセフが駆けつけた現場では既に生存者はいませんでした。せめてもの駄賃(ってのもアレだが)に残っていた融合体を瞬殺しますが、タイミング悪くそこのXATが駆けつけてしまいます。完全にブルーの仕業と判断されてしまいますが、なぜかジョセフは逃走せず弾丸を剣ではじきます。警官をここまでズタズタにしながら、反撃してこないブルーに疑問を抱くアマンダ。
 さらなる不可解な行動。傷口を自ら剣で焼くブル−。打ち込まれた信号弾を切断するのはまだ分かるけれど……?
 銃撃が止んだ隙に逃走するジョセフ。その背後にあった瓦礫の中から負傷者が発見されます。もしブルーが弾を避けていれば……そしてブルーの血が負傷者にかかっていたら……。けれどこの時点では、血液感染すら憶測に過ぎないのでした。
 さて、昼間にミサイルで撃たれたり川に落ちたり森に落ちたりして、あげくまた銃弾をはじいたり自分で弾を抉ったり傷を焼いたりして、さすがにジョセフもお疲れです。たまたま出会ったマレクの前でぶっ倒れてしまいました。マレクはその彼が、以前いじめっ子を追い払ってくれた(まあ無言で見ていただけですが)人物だと気づきます。……あの時ヘルメットごしだったのによく分かったね。
 雨の道路にてふらーりと現れるゲルト。復活したのはいいけれど、ますます人間辞めていそうな感じが濃厚です。大量の融合体とブルーを幻覚に見ていますしね。彼の咆哮とともに、四話は終了です。


 さてさて、お約束どおり、ブルーことジョセフはまだまだ敵の一体として数えられていますね。新種にして未知数の危険な融合体というか。未確認生命体第4号(クウガ)みたいなもんで。G3がXATね、あんな強化服装備はないけど。
 そういえば、変身の兆候として光る線が顔に浮かび上がるんですが、位置的にも仮面ライダーの改造手術痕そっくりですね。オマージュなのかな、やっぱり。ヴェドゴニア仮面ライダー×吸血鬼なら、救いのないカメンライダー=ブラスレイターですし。あと、アル役の檜山さんは、同じくニトロのゲーム『デモンベイン』で変身ダークヒーロー・サンダルフォンやってましたね。ライカァァァア!
 アマンダの間の悪さはもはや極めつけ。タイミングに邪魔されてせっかく有力な発見を掴んでも、踏み込めないのがもどかしいですな。でも、そこんところも「名探偵」らしいかも。金田一耕助とか、いつも終わってから真実に気づきますしw
 DVD第三巻は21日発売っちゅーことで、楽しみに待つとします。