ホラーM10月号

 隔月刊になって最初の号。
 ……なんすが、ノリは「ちょっと残念な号」なのが致命的。隔月でこれは駄目だろー。
 ランヤは休載だし。続きが興味ひかれない連載ばかりだし。もっと読み切りを!


・KATANA/かまたきみこ
 相変わらずだなー、という感じ。隔月刊でやる話じゃないよね。つーか昔の話も知ってないと分からないことも多いなあ。
・しりこだま/柳田やなぎ
 パクリ漫画家の作品なんぞ読んでられるか。
 ……というか、そんなのも使わなきゃならないほど、人手不足なのか? ホMは。
・賢者の石 デス・ストーカー/秋乃茉莉
「恋に殉ずるため……かな?」
 うわあい、最後のロレンツォ、殴りたい。
・相羽奈美の犬/松田洋子
 ちょっとホラーっぽくなったかな。ヒロインのやることなすこと曲解して嫉妬する少女の表情が中々いい。
 しかしヒロインのキャラがイマイチ印象薄いなあ……。
 あと雷造はただのアホな気が。どうもキャラが感情移入しにくい。
もののけ草紙/高橋葉介
 主役交代ですっかり寂しくなったなあ。それ以外はいつも通りいつも通り。
 てか、小兎(シャオツー)って女の子だったのかよ!
・ガジョ 画女/三家本礼
 相変わらず相変わらず、ミカモンはごっつい女が好きだなあ、という読み切り漫画。アオリの「マッスル読み切り」にふく。
 話は、オタク少年がノートに描きまくった理想の女の子達が現実に出てきて……とわりとありがちですが、ジェットコースターな疾走感あるノリと、テキトー(褒め言葉)な落ちの付け方がやはりミカモン。ただ、スピード展開すぎて食い足りなさが残る。
 しかし、主人公が男のミカモン作品ってこれが初めてでは? ごつい女(サタニもん風味)とかはいつも通りだけど。 
ミスミソウ/押切連介
 放火事件以来、すっかり影を潜めていたイジメの主犯格・小黒さんに、今月はとうとうスポットが当たりました。
 初めて明かされた彼女の心情、春花との対面、そして告白。
「小黒さん 胸を張って生きて」
 放火犯たちは、中心となった流美を除き全て抹殺しました。しかし春花は、流美を手にかけることなく自首してしまいそうな感じです。相場によって人間らしさを見せるようになった彼女は、もはや復讐のための殺人機械ではないのです。今戦ったら、返り討ちにさえあいそう。
 放火の経緯について詳細な回想も出てきました。吉絵さん(押しピン少女)と一緒に殺された二人(橘とか)は、印象が薄いので、ほんと巻き込まれただけって感じに今まで思っていたんですが、回想だとモロにぐるだったんですねー。いやはや。
 切なくも感動的な展開を見せますが、最後でやっぱり台無しに。てーか殺し合いしかすることがない田舎って嫌すぎる。
 小黒さんの動機は、なんというか予想通りだったのですが、裏切って欲しかった予想で残念。同じ動機の前例が既にいるんだし、納得できなくはないけど、うーんって感じ。でも今月も、一番面白かった。二巻買ったばかりだし。
・三寸金蓮/月森雅子
 中国の纏足を題材にした、美しさに懸けた女達の話。
 ……珠児、さらっと騙されてんねんな。
・辻占売/池田さとみ
 ありがちな話を、違う切り口で描いた感じの一編。
 ただ、絵や演出にホラーっぽさが足りないなあ。
・ENKOU/明智抄
「どうしてどうして いっしょに生きてくれなかったのォ…!!」
 この人はいつも好きなんだけれど、今回はごちゃごちゃしていて読みにくかった。残念。
すっくと狐
・海神の子/近藤ようこ
 なんだか絵本のような、さっぱりした、古くさい、懐かしい絵柄ですね。
 不気味というか、ちょっと切なくなった。昔話でよくある感じの嫌さ加減がそのまま出ているような。
・新呪いの招待状/曽祢まさこ
 今回は若干変則的。
 最初の一ページ目がなんか急展開な気がしましたが、オフェーリアの事情を思うといい人に巡り会えたな〜と思う。それだけで済めば、いい話だったけど、そうもいかないわけでして。絵柄だけだと結構可愛らしいのに、展開は黒いんだよね。 
・神の子供/西岡兄妹
 まさかの参戦……って、これ連載なのか。
 漫画というよりもイラストレーションというか、本業の絵本と同じような感じですが、ページ数があまり多くないなあ。隔月でまたこりゃ厳しい物を持ってきたという気が……。大丈夫なのかホラーM、迷走しすぎじゃないのか。
 っつーか薔薇のヴァンパイアはどうなったんだよ!
 とりあえず、この西岡ワールドはその、ちょっと、疲れるかも。