第20話『変革の刃』

　冒頭から沙慈ルイへの追い打ち（るいすさんのなくなったてはなおりません）。
ルイス『宇宙（そら）で待ってて。すぐに追いつくから』
　この一言が、最終回で立ち直っていた沙慈に繋がったんでしょうなあ。前回病室で、私の夢は沙慈に託すみたいなこと言ってたけど、あの時にはもう、彼女は復讐とか考えていたんでしょうか……。
　締結されちゃった三国軍事同盟。ソレビの関係者だからって、怪しげなドライブと機体なんて受け取れませんが、トリニティが入念に軍事基地や工場を潰しているので、各国は疲弊していました。選択の余地はなし。とはいえ、そんな事情をマイスターズは知らないので、裏があることへの不安が隠せません。そしてティエリアは、ヴェーダがハックされ、トライアルシステムも使えなくなり、自らの存在意義が揺らぐことに誰よりも不安定に。兄貴が気づいていますが、また一人称が変わってますね。二期でこの謎は明かされるらしいけど、やっぱり複数人格？　ティエリアは個人じゃなくて、多数のハロが作る集合人格でした、みたいなイメージが。
　世界情勢パート。まずはユニオンから。
　フラッグの貴公子・グラハムはジンクスをつっぱね、あくまでフラッグにこだわります。この人、ハワードへの誓いがなくてもジンクスに乗らない気がするなしかし。ジンクスにもガンダムのトライアルシステムと同じようなトラップがあって、一人だけフラッグに乗ったグラハムが国連軍大ピンチの中で独壇場を演じるとか、そんな展開を予想した……私にもそんな時代がありました。
　それとは対照的に、人革連では中佐とソーマがあっさり乗り換えます。さようなら鉄人桃子、ピンクジンクスでなくて残念だよ。
　そして〆のAEUコーラサワーはお笑い担当、いつも通りですね〜。このへん、てっきり大佐の鉄拳が飛んでくると思ったんで、好意的な対応が意外でした。小説を見ると、砂漠の作戦のころから大佐はコーラがそこそこ気に入っていたようなので、こういう展開になったようです。
　絹江死亡フラグ＠完結。アー髭なしスーツ姿ひろしは格好いいなあ。
　絹江ねーさんはずっと危ない橋渡っていたから、この展開は予想できたことですけれど（でもちょっと彼女はウカツすぎたね）。誰もが予想しなかったルイスの悲劇（しかも途中にアップを入れて、更にダウンの度合いを深める凶悪な演出つき）のあとに、畳みかける。まさに沙慈くんには、世界の悪意が見えることでしょう……。
　トリニティと接触する王留美。
　彼女って初期からアレハンドロと話してたけど、やっこさんの計画を最初から知っていたのかね。しかし服といい、ピンクの自家用機といい、留美のセンスは相変わらずだ。紅龍を伴って現れる留美に対してナイフを抜くミハエルですが、多分紅龍にはかなわないと思います（アレルヤ／ハレルヤと殴り合っても負けそうだし）。相手が喧嘩っぱやくなくて良かったな！
アレルヤ「何かあった？」
ロックオン「さあな」
　ハブラレルヤここに極まれり。
人革連兵士「悪鬼め……！」
　ラグナのミッションプランを受けて、人革の基地を襲撃するトリニティを、ついに中佐率いるジンクス部隊が迎え撃ちます。「天使」であるソレスタル・ビーイングに対して、「悪魔」「悪鬼」と、堕天使になぞらえられている感のあるトリニティですが、ジンクス登場シーンはBGMとあいまって、完全に悪役。中佐達が主役です。
セルゲイ「これが、勝利の美酒というものだ」
　ジンクスに向かって手を振ったり、直立不動で敬礼する兵士の姿に戸惑うソーマ。被害は受けたが、初勝利。その喜びを中佐から教わり、彼女はまた一つ人間らしくなってきました。ジンクスの性能に初めて笑顔も見せましたね。……義務として戦っている印象がありましたが、やっぱ戦うことに生き甲斐も感じるのでしょうか（少なくとも戦うことにかけちゃ、アレルヤよりずっと迷いがないし）。
　世界の変革を見せつけ、次回へ続きます。留美やばいよ留美。