休日を食い尽くせ

 今日は休みなので、一日(ほぼ)ずっと料理してました。最近はスペイン料理がマイブーム。
 スペイン料理ならまずはソフリットを作らないとねっ。え、ソフリットはイタリア料理の基本だって? いいじゃないかスペインでも! 近いし! なにより、はてダ辞書の解説にあった「基本的に何に入れても料理がおいしくなる。」に心動かされたのよ!
 ちなみにソフリットとゆーのは、オリーブオイルもしくはバターで、香味野菜を炒めて野菜の甘み旨みを濃縮したものです。調味料の一種……なのか? パスタ料理に煮込み料理にと万能な用途を持ち、作り方は簡単。ただ、めんどい。
 とりあえず初めてなので、使用する野菜は基本的なものを選びます。たまねぎ、にんじん、セロリ、にんにく。
 これらを大雑把にみじん切りにして、ひたひたのオリーブオイル(250ccになった)で弱火でひたすら炒める。火が強いと野菜が揚がってしまうので、慎重に慎重に。レシピでは1時間も炒めればいいとあったけど、結局1時間半〜2時間ぐらいかかりました。
 しかしその甲斐あって、できあがったのは見事に茶色くドロっとしたソフリット。たまねぎとか飴色で、いかにも甘そうな匂いがします。カレーに入れたら間違いなく美味くなる。魚介のソフリットも作ってみたいな……。
 と、いうのが昼の話。ソフリットとは別に、デザートも仕込んでみました。桃のワイン煮。
 ワインにたっぷりの砂糖を入れ、シナモンとオレンジの皮とレモン汁で香りをつけてひたすら煮込み、桃を柔らかくなるまでそのソース内で煮込み、桃を取り出しても更に煮込む。そうして煮込みすぎて、ちょっと粘度が高すぎるものができた。もう色つき水飴じゃねーか!
 慌てて水を追加して事なきを得ましたが、できあがったこれが甘いのなんの。桃とワインで作った液体ジャムでっせ。パンにつけても違和感ないので、お昼はそのままソースのあまりと食パンでした。それにしても喉が痛くなる甘さだ。もう鬼畜と外道がコラボレートしてるくらい酷い甘さ。ヨーグルトと混ぜるとまあいい感じ。案の定家族からは「そのまま桃を食べたかった」との声。ち、ちくしょう。
 さて、夜。本日のメインディッシュは『鶏肉のチリンドロン』でございます(参考リンク)。
 チリンドロン(chilindron)というのはスペインのカルタ(トランプ)遊びのこと……だそうですが、それがなぜ煮込み料理の名前になっているのか謎です。いくつか説があるんですが、由来ははっきりしない模様。つーか音が面白いよね、チリン☆ドロン♪
 鶏肉のナマ皮を剥がし脂肪をこそげ落とし、塩コショウで下味をつけ野菜を切る切る。カラーピーマンが欲しいところなのですが、地元のスーパーでは韓国産パプリカしかござらぬ。ああ、中国産以外のニンニクってくそ高いなあ。投入したピーマンは数がちょっと足りないのでキャベツで補強。種なし缶詰のオリーブや、運良く手に入れた安売りのマッシュルームはスライスし、タマネギはみじん切り(という名のさいの目切り)。
 肉を炒め野菜を炒め、トマトと水、そして昼間に作ったソフリットを投入して煮込むこと30分。ちょっと底の方は焦がしたがキニシナイ。
 肉や野菜の旨みたっぷりのチリンドロン煮が完成でございます。うむー、塩コショウはしたけど、それ以外一切調味料は使っていないし(ソフリットはノーカウント)、コンソメもブイヨンキューブもなく、素材の味だけでこんな美味くなるものですなあ。コクたっぷりだし、肉も柔らかい。
 この他にジャガイモのトルティージャ(スペインオムレツ)、シシトウやマッシュルームの炒め物を作ったのですが、そっちはイマイチ。んー、マッシュルームは塩コショウきついって言われたけど、自分じゃ美味しくできたと思うのに−。わざわざ刻んだ新鮮パセリも目にいいぜ。
 余談。ナスのモロッコ風つくろー思ってナスを買ってきたら、おっかさんがナスを貰ってきた。消費メニュー考えねばー。