引っ越しの片付け、いまだ終わらず。

 引っ越し用に新しく買った本棚に本を詰めていたのですが、その途中ぬこがブタさん貯金箱を割りやがりました。陶器の破片が危ないので部屋から追い出し、掃除機を持ち出すはめに。んで、ぶた貯金箱のモツはぴったし1600円でした。十円玉多っ。
 本を収めたものの、それでもまだ本はある。「もー大丈夫だろ」と思っても、残った箱を開ければ存外嵩張る文庫本がぞーろぞーろ。結局、また新しい本棚を買い求めるはめになりました。ホームセンターを三件ほどまわり、スライド式本棚を組み立ててもらえる所を探します。
 憧れのスライド式! でかくて運ぶのに苦労したけど、その甲斐ありの一品っ! 本当はもっと高さもあると良かったんですが、財力と腕力の関係で諦めました(まあ店にもなかったし)。おかげで本も随分片付きましたよ。これで安心して新刊が買えます、ふっふっふ。
 で、ラノベって表紙と挿絵を他人に見られると恥ずかしいので、基本的にカバーを付けていたのですが、この機にそれを撤廃してみました。
 現実的には、本棚に並べる際、いちいち中身を開いて確認したり、背中に汚い字で名前を書くのが面倒になったからなんですが。浪漫的な理由としては、一緒に歳を取らせたかったから。
 初めて買ったブギーポップである『パンドラ』のカバーをはがすと、そこには買った当時のままぴかぴかの表紙があったのです。色も褪せていない、端も千切れていない、まったくの新品。少しだけ懐かしい気持ちになったけれど、何だかよそよそしい、そう思った。お前はもうウチの子になったんだから、私と一緒に歳を取りなさい。光を浴びて色を落とし、棚から出し入れされてすり切れ、手垢をつけ、年月を重ねてその身をもって私の思い出を染み込ませなさい。手に取った時、その「汚れ」と一緒に、私が色んな事を思い出せるように。
 同じように、帯も全て取りました。帯で隠れることを計算した表紙や、面白いアオリがついている物も多いんですが、やっぱり、帯があると本当の顔(表紙)が見えない訳だし。もう買ってきたんだから、買われるためのよそ行きなんてしなくていいんだよと。
 ああ、それにしても本に囲まれる部屋って、凄くイライラしますね。
 だって、世の中にはこんなに本が溢れているのに、私はまだそこに参戦していないのだもの。


 幸せなら小説を書こう!
 悔しいから小説を書こう!
 哀しいから小説を書こう!
 書こう! 大書こう!
 書きたい!


 ま、俺が一番「書きたい」のは、構想段階の先にある執筆なんですけれど。その準備がまだるっこしくてなー、最近。「文章を生産する」ことが楽しくて堪らない。ああ、早く用意しなくちゃ。次の執筆のために、次の次の執筆のために。