第14話『決意の朝』


 今回からOPがラルクからブリリアントグリーン(まだ生き残っていたのか……)に変わりました。ガンダムに合わない合わないと言われていたラルクですが、2期OPなら以外と合うことがニコニコMADアニメで確認済みです。しかしダブルオーは音楽面に恵まれないな。
 アザディスタン編で影の薄かったアレルヤですが、今回は冒頭から出てきます。でも
アレルヤ「ご無礼☆」
 しかほとんど印象に残らないような……。この調子で終盤まで彼は突っ走る定めなのです。キャラ配分がアレだなあ。
 アレルヤ当人は、施設破壊の一件でまだ考えたいことがあるからトレミーに居残っているわけですが、地上におりた面々は思う存分バカンスしていました。どいつもこいつも水着姿です。そういえば、NTだったか何かの雑誌でマイスターズもやっと水着姿を披露しましたっけ(ティエリアはTシャツ着てましたが。実はあの体の下はリヒティのように機械だったりしないんでしょうか。ティエリアが流血したシーンあったっけかなー)。しかしラッセは己が筋肉に自信満々ですね。是非一度アレルヤと筋肉比べをしていただきたいものです。ピチピチTシャツ、リストバンドと妙な共通点もありますし。
 さて、王留美邸のプールではしゃぐ面々はさておいて、地下にもぐったティエリアは真面目にソレスタル・ビーイングの計画について考えを巡らしていました。デュナメスの高々度射撃(結局5話でしか使わなかった)・ナドレ(次に使った時には役立たずだった)・そして刹那の存在を問題点にあげていますが、結局どれもたいした問題ではなかったことは、後の歴史が証明しています。やーい。
 ミッション・ザ・絹江。
 今回の話では冒頭でニュース番組をしていたのですが、内容からお察しのとおり、それは絹江姉さんの取材によって構成されたものでした。視聴率40%とか、世間がCBに注目しているとはいえこの人真面目に有能な記者じゃないですか? 今のテレビ業界からすれば喉から手が出るほど欲しいような人材ではありませんか。そりゃ上司もうはうはってもんです。早速次の予定についてべらべらと喋りますが、ただ真実を知る為にイオリアを追う絹江姉さんには関係ありません。
絹江「ソレスタル・ビーイングには本当の目的があるように思えるんです。イオリア・シュヘンベルグを調べていけば、真実がわかるかもしれません。だから私は―――!」
 物わかりのいい部長は承諾してくれましたが、着々と「これでもか!」とばかりに死亡フラグを立てています。コーラと違ってシャレでは済みません。これは、あれですね。ガンパレにおける森さん。力になりたかっただけなのに……くっ。
 ルイスママは帰国の途へ。親バカとその娘だけあって、別れが寂しくて仕方がないようです。沙慈はそんな彼女を慰めようと(数合わせといえよりにもよって)刹那を誘いましたが逆効果。とりあえず生きているんだから、親と再会することができるルイスと、そもそも親を自分の手で殺めてしまった刹那との対比が、コメディ調の場面に隠されていますね。いや、隠すってほどでもないけど。ただ……後にネーナの爆撃を受けたルイスは、もしかしたらこの時の刹那との会話を思い出していたかもしれません。あれがあるから、布石としてこの場面があったのかもなー。
 さて、経済特区日本から一転して世界の動きです。
 各国の首脳が集まって、大規模なガンダム鹵獲作戦を画策していました。
ダッジ「オーバーフラッグス?」
グラハム「あぁ。対ガンダム調査隊の正式名称だ。公には、フラッグのみで編成された第8独立航空戦術飛行隊として機能することになる」

 ユニオンはグラハム率いる対ガンダム調査隊を中心に、各地のエースを集め、カスタムフラッグで構成した精鋭部隊を編成。
ソーマ「出動ですか、中佐」
セルゲイ「おそらくな。まだ私に作戦の内容は伝えられていないが、我々だけでなく、他のMS部隊にも指示があったようだ」

 人革熊親子も待機(スタン・バイ)。
コーラ「AEUのエース、パトリック・コーラサワー、ただいま……おごっ!」
鉄拳大佐「遅刻だぞ。少尉」

 トリのAEUはお笑いでした。
 チャラいコーラに女がいたのはさておき、それで遅刻して新しい上司さんにぶん殴られています。彼を殴ったのはカティ・マネキンフィンランド出身だが「マキネン」ではない)、美人です。あの帽子の中にどうやってロングの髪を収めているのでしょう。とにかく、眼鏡で声が高山さんなので「バーロー」「コナン」の通称で有名です。さりげに豪華。
 コーラを殴った大佐の周囲にいる人たち、明らかに見下した顔してますよね。確かプラモか何かの公式資料に、コーラは「性格はともかく、その技術は信頼されている」ってあったんだが……。技量はいいけど、人格的にはそういう扱いなんだろうな、やっぱり。
 さっきまでイチャついてたブロンドを忘れ、カティ大佐に惚れるコーラ。このドMめっ。
 まあそんなわけで、ソレスタル・ビーイングにも各国の動きが通達されました。
 ガンダムの鹵獲という裏の目的が秘められた、各国の大規模軍事演習──彼らCBの活動により、ついに対立していた三国が手を組むところまで来たのです。──が、この時点のスメラギさんは単なる牽制程度に考えていますね。やっぱこの人不安だわ。
ティエリア「何かがある。軍の派遣には莫大な資金がかかる。たかが牽制で、大規模演習を行うなどありえない」
 さすがに突っ込みが入りました。そう言いつつ、ティエリアには(ヴェーダの)予想以上に世界の動きが速いことに驚いています。
 さて、「今のうちに羽根を伸ばしておこう」と皆に言いつつ、スメラギさんがやったのはスパイ行為でありんした。大学院時代の同窓・ビリー(推定三十路童貞)と接触します。さー皆さんよく見ておきましょう、軍人とか重要な機密を知る人間がハニートラップに引っかかる姿とはこういうものです。
ビリー「いいさ、また会えるのなら」
 善人がかならずしもできた人間ではない、ということです。
 ユニオン:オーバーフラッグスの陣容が整ってきました。カスタムされたフラッグ(MA形態)を眺めるハワードとダリルですが、果たしてこれで本当にガンダムに対抗できるのでしょうか。グラハムはその抜きん出た技量で、軍用の量産に適さない無茶なカスタム機を操って、ようやくある程度対応しているのです。一筋縄ではいきません。
ハイネジョシュア「出撃前から臆病風かよ。部下がこんなんじゃ、グラハム中尉の力量も知れるってもんだな」
ハワード「中尉じゃなくて上級大尉だ! 新部隊編成で昇進なされた!」
オルガジョシュア「ほぅ、そいつはすごい。また上官でも殺したか?」

 グラハム親衛隊ツートップを挑発する新キャラ。どうやらグラハムの過去を知っている模様です。まあハワードとダリルも知っていそうな内容ですけれど、あまりそのへんって語られていませんし。後の情報って墓前の会話ぐらいなんだよね。二期で是非語って欲しいものです。どこかで言っていた「部下殺し・上官殺し・仲間殺しで、二つ名が『皆殺しのグラハム』」ってネタがありましたが、実際そんな風になったらいいなあ。
 激高し、掴みかかろうとするダリルを止めるのは我らがグラハム上級大尉。自信に満ちた余裕の態度がいかにもですが、結果としてハワードが小物っぽくなってしまった気が。これでもグラハムに次ぐ技量の持ち主なんですけれど(一応空中変形はできる)。
 ビリーとスメラギ、グラハムの過去など、ユニオン側に様々なドラマが予感される中、惜しいですが再びCBパートです。
 次なる任地はタクラマカン砂漠。濃縮ウラン埋設地という危険きわまりないこの地域で三国連合の合同演習が行われるのです。って、MSやガンダムって放射能に対する防御能力あるんでしょうか? 原子炉で動くMSとかあったっけ……。とにもかくにも、テロリスツが埋設施設を狙っているので、演習のまっただ中に飛び込んででも紛争根絶への一歩をまた積まねばならないのです。ミッションの危険性を指摘するスメラギに対し、CB原理主義者のティエリアはごり押し。まあ当然の結果として、次なるミッションが決定されました。
刹那「なぜ―――この世界は歪んでいる?」
 刹那はなぜかマリナに夜這いをしていました。こないだまで内戦やってて、暗殺未遂まであったのに、なぜか相変わらず警備の薄いアザディスタン王宮……。姫の夢で済ましてやりたいところですが、王宮のすぐ上空をエクシアが飛んでいくのでどうしようもありません。監督と脚本がメロドラマというか恋愛ドラマに疎いせいかなんだか知りませんが、この二人の絡みだけ毎回強引で困りますね。
 それはともかく、「(世界の)歪み」は00的に重要フレーズなので覚えておきましょう。この場面が初出だったかな。
 さて、最後の最後、連合側(AEU)真のトリは奴でした。
???「了解しました。第4独立外人奇兵連隊、ゲイリー・ビアッジ少尉。ただ今を以って、極秘任務の遂行に着手します!」
 コーラの兄のような新キャラかと思いきや、その正体は髭を剃ってスーツを着込み、スタイリッシュにイメチェンしたアリーでした。前のでもかっこうよかったのですが、これはこれで新たなファン層を獲得ですね、なんと抜け目のない男か。
 まあそれはともかく、前回のイナクトに続き、今度は第五次太陽光紛争で使われたという機体「アグリッサ」をもらって、大規模ガンダム鹵獲作戦へ参加します。何かと装備の優遇を受けるアリーですが、これも彼の営業努力と実力に裏打ちされた結果なのでしょう。凄いね。
アリー「へへへへ……楽しくなってきたじゃねぇか。こりゃあ戦争だぜ。そりゃもうとんでもねぇ規模のなァ!」
 諸君、私は戦争が(ry。彼を見ていると某飛田ボイスが聞こえてきそうです。300年後も最後の大隊があったら、是非入隊しなさいね。アリーならヴェアヴォルフにもなれそうです。え、駄目?


 エンディングも新しくなったところで、今回はこれまで。