見たくもないドラマばかりで辟易してきた。

 俺は見たくなくても母が見るこの現実。紅白とかズバリとか。
 前々から言われていた事ですが、昨今のテレビドラマのつまらなさというか寒さはなんなのでしょうね。結構前から「テレビがつまらなくなった」と言われ続けているのに、いまだに見る気がしない映像ばかり垂れ流してて、あー、もー。1ポンドの福音とかやんなるね。
 漫画原作がドラマになるのは、アニメと同じ供給不足というのもあるんでしょうが、漫画と実写ドラマというまるで違う媒体のものを変換する際に、何の捻りもかけないあたりが頭痛い。漫画の演出法をそのままドラマに持っていって使えるわきゃないでしょうが。
 のだめカンタービレは原作ドラマともに見てませんが、有閑倶楽部も酷かったようですね(原作読んだのは結構昔で記憶がおぼろ)。漫画演出がコントに見える。あと、俳優の演技力もね、もうね、十年くらい前にNHKの『天才てれびくん』内でやってた10分ドラマとかとどうクオリティが違うのか分かりませんぜ。あるいは、まいちゃんとかの『ひとりでできるもん!』(天てれ系の子役さんって今どうしてるのかなー……)。
 少し前にやっていた、『お受験の神様』も神と呼ばれた女子中学生のキャラが痛かった。あんな喋り方を現実にいそうな、もっともらしいように喋るのはそりゃ難しい。でも、それを何の工夫もなくやっている。漫画なら、アニメなら気にならないが、実写でやっているあれは、もはやコスプレイヤーか何かだ。なんちゃってで役演じてるなよ。
 今日はドラマ『交渉人』ってのがやってたのですが、主人公と会話してたレクター博士オマージュっぽいジャニ系イケメンのセリフもやっぱ寒々しくて鳥肌が立つのでした。あ、厭なら見るなって? だって家狭くてパソとテレビが同じ部屋なんだもの。母がチャンネル変えるなっつうんだもん。
 あと画面作りもなー(映像技術に詳しい訳じゃないけど)、いつからこんなに安っぽくなったんだろ。どれもこれもNHK大河ドラマというか、あれ、大河ドラマって昔はもっとマシな映像だったっけ。香取慎吾西遊記とか、なんかドリフのドラマコントのセットみたいに、なんでもかんでもセットとか「作り物」感が出すぎている。暴れん坊将軍でも、水戸黄門でも、ちょっと前までもっといい映像してたと思う。正月だったか年末だかに、80〜90年ぐらいの作品だったか、白虎隊のドラマ見たけど、あれはよかったなあ。劇中の登場人物もよく活きててさ。
 このあいだも、『チャーリーとチョコレート工場』をやっていましたが、ああいうキャラをホントに生きて動いているかのように演じきるジョニー・デップに感嘆するのですよ。立っているだけでもう違う、現実の人間じゃなく、あの幻想的なチョコレート工場を作った不思議な工場長なんだって。
 アメリカはアメリカでドラマ作りの欠点はあるけれど、日本に比べれば技術も演技も脚本も質が段違いで哀しくなってくる。そもそも、俳優の演技に対する意気込みが違うでしょう。役作りに対する情熱とかさ。役者希望や俳優希望の中には、もっと燃えている方もいるのかもしれませんが、日本で露出しているのはガン患者を演じるのに頭髪を剃ることもしねーヌル俳優ばかりだ。
 なんだろうねー、「はたらいたらまけかなとおもってる」氏の予言が的中したっつうか、真面目にやっているのが馬鹿見て、適当コいてるのばかり持ち上げられる世の中。厭になる……(ドラマの話をしているうちに携帯小説に思いを馳せて鬱になってきました)。
 ああ、小説といえばうちの後輩(えーとまあ回廊とか波紋的にはそうなるかな)ライヤン氏が新人賞の第三次選考にまで残りました。まだこの後四次→最終とあるわけですが、実にめでたいニュースです。ある意味、「あの人がここまでいくなら俺も……!」という物差しにも出来ちゃうすげぇイカス報告だぜ(不謹慎)。
 がんばれー。情熱のあるヤツがんばれー。
 悪貨は良貨を駆逐すると言うが、ならば良貨が悪貨を放逐してやるのだ。