仔猫を捨てないで

 あまり知られていないことですが、犬猫を捨てる事は犯罪になります。野良猫の世話をする人が「捨てたら犯罪ですよ! 訴えてやる!」とか怒っても、キチガイと思わずに冷静に対応してあげてください。
 まあ冗談めかしたことは置いておいても、捨てられた猫とは中々苛酷なものです。生まれた時から人間に育てられたような猫は、外で生き延びることは難しいでしょう。もともと野良生まれの猫はまだマシかもしれませんが、多くの捨て猫は生存率が低いと聞きます。また、運良く生き延びる手段を覚えても、保健所に捕まったり、動物実験に使われたりしてしまう可能性もあります。また、保健所での殺処分は安楽死ではなく、苦しんで死ぬガス処分です。
 猫を捨てる事は、死ねと言っているということ、間接的に殺すことだと思って欲しい。


 ……とこういう説教臭い事を言っている私も、かつて猫を捨ててしまった事があります。昔、家に迷い込んだ猫を飼っていたのですが、テーブルの上に置いてあった下味をつけていたカラアゲ肉を食われたりして母が怒り、「もう飼えない」と言われてしまったのです。当時私は小学生で、結局親の言うことに強く逆らえなかった。でも、もっと強く反対していれば防げたのではないかと思うと、未だに後悔の年が消えません。あの子達を置いてけぼりにして、車に乗った時に見た顔が忘れられない。
 だから、私は今家にいる二匹の猫を最後まで幸せにしてやる義務がある。生き物としては少し可哀想だけれど、飼い主の義務として避妊・去勢手術をしてずっとこの子らと暮らしていく。
 ……とか書いていたら、飼い猫に手術もしないで生まれるたびに仔猫を殺していた女作家を思い出してきたな。ああ、胸糞悪い。
 もう何年も前のことだし、私が捨てた三匹の猫はもう生きていないと思う。母猫は家に迷い込んできた自由猫だけど、二匹の子供は私の家で生まれて成猫になった。苦労して、死んじゃったのだろうと思う。
 悲しみながら、あるいは軽い気持ちで、それとも飼い主に対するあてつけで、今日も誰かがどこかで猫を捨てている。狭いご町内の中で、いつもあちこちに猫の里親が募集されている。全ての猫に里親が見つかることは難しいと思うし、そうならなかった子達は捨てられてしまうのだろう。
 けれど捨てる神あれば拾う神あり。
【赤ちゃん猫[手乗り〜ず]の育て方】(注:手乗りサイズだから[手乗り〜ず](笑) by.うらねこ会議室)
 目も開かないほど小さい、乳飲み仔の猫を拾った時の育て方を詳細に解説しているページです。以下、注意事項など引用。

このページは、「私一人では救いきれない、非情で無知なごく一部の人間に捨てられた大切な小さな命が、全国各地で一人でも多くの心優しい方に出会い、これを参考に育ててもらって幸せになれたらいいな」という気持ちで作りました。


「生まれたばかりの猫でも、ちゃんと拾って育ててくれる人がいるから、捨ててもいい!」というようなアンポンタンな解釈をするような人には読んでほしくありません。 


未だに多いようですが「眼が開かないうちに捨てれば、祟られない」というのも根拠のない話です。 いっそのこと捨てた人間を祟ってくれる猫がいれば捨て猫も減るのでしょうが、心優しい猫族は非情な人間を決して祟ったりしないのです。


また、「出来るだけ小さいうち、生まれたばかりの赤ちゃん猫飼いたい!そのほうが愛情もわくから」というような、とんちんかんな人にも読んでほしくありません。 ママ猫がいるのならば、絶対に生後二ヶ月過ぎまでは、親子兄弟で過ごさせるべきです。 小さい方がカワイイとか、愛情がわくなんていうのは、人間の勝手なエゴです。

忘れないでください! 中途半端な猫好きが、一番、猫を不幸にするのです! 猫を捨てる人は誰ですか? 猫を保健所へ持ち込むのは誰ですか? そう・・・悲しいことですが、猫と共に暮らしていた人ですよね。 一匹でも多くの猫が、幸せに暮らせるように・・・心から願っています。

 このページは里親探しの際に注意すべき悪徳業者などについても指摘していますので、猫の里親を探している方なども是非参考にどうぞ。
 それでは、世界中の猫に祝福あれ! 猫に罪なし!