特集小説『猫猫猫猫ネコノヒト! 著/星野慎吾 絵/綾風花南』原稿用紙換算60枚(http://magazine.kairou.com/07/spnovel/nekonohito.html)

・テーマ「音楽と戯れる猫」に絡めた、好みの音楽によって高い身体能力を発揮するが、同時に猫の耳や尻尾を生やしてしまう新たなマイジョリティ、【ネコノヒト】が存在する世界の、青春物語(長い)。
 亡くなった父親、男友達(主人公は女の子)、部活動の先輩にしてライバル。主人公の人間関係はネコノヒトで固められている。
・と、来たら、実は……という仕掛け部分も、結構推測できそうですが。そこは読んでのお楽しみ。
・綾風さんの可愛い表紙イラストにも注目だ! しかし背景青空だけだけど、桜が描かれていないのがちょっと残念(ワガママー)。
・どうでもいいが、キャラの名前の読みに、姓と名の間の中黒(・)が抜けているけど、これは校正に引っかからなかったのだろうか(自分が校正していない作品はちゃんとスレ読んでませんでしたスンマセン)。姓と名が区別つく名前ならいいけど、混乱を避けるためにもあったほうがいいと思うんだ、おいらは。
・どうでもいいが(Part.2)、主人公の名前「時南」が「咲南」に見えて仕方ないゲシュタルト崩壊(意味チガウ)。
・うむ?
>「お前もしかして、そんなことが気になってたのか?」
 のあと、
>言い当てられた時南は顔を真っ赤にし、俯いた。
>と付け足した。
 に、なっていますが、これは何か抜けているのでしょうか。
・終盤近くの、主人公と母のやり取り(笑点)がツボでした。いいなー、こんなお母さん。
・個人的には、鍵となる要素である、母が好きな鼻歌が何の曲なのか、どんな曲なのか、もう少し詳細な説明や描写が欲しかったところ。今のままでもいいとは思うけれど、少し物足りないかなあ、と。母がなぜ歌い続けるのかも気になったし(いや、そこを明らかにするのも無粋かもしれませんが)。
・主人公が演劇部の公演に一生懸命だったりする姿が、ああ青春だなあな気分になった作品。まだ学生だった頃からあまり年取った気はしないのに、やっぱりもう20過ぎちゃったわけで、ああ高校生活って遠いなあなんて(せんちめんと)。
・ついでに、彩香先輩の影が少々薄いのも残念。彼女の演技力の凄さは、選考会前の対比でちゃんと出ていたとは思うけれど、性格の悪さとかが物足りない感じ。ライバル役としては、もっと暴れて欲しかったかなあ。