ヤマザキマリ『テルマエ・ロマエ』I
- 作者: ヤマザキマリ
- 出版社/メーカー: エンターブレイン
- 発売日: 2009/11/26
- メディア: コミック
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なんて珍妙な粗筋を聞いた日には「面白いのか、それ?」な気分だったが、耳にはやけに評判高く聞こえる不思議な漫画。店頭で見かけ、とうとう購入して、お風呂の素晴らしさに開眼した!
話は一巻で早くも「ルシウス悩む→風呂入る→タイムスリップ→解決」というパターンが確立され、マンネリの向きを心配してしまう。
が、さにあらず。毎度毎度「平たい顔族(ルキウス談の日本人)」の高度な文明に驚嘆するルキウスは、自分のアイデアがただの借り物でしかないことにも悩んでおり、家庭での不和など気になるドラマが次巻への期待を盛り上げてくれる。
日本の飲食物(フルーツ牛乳、温泉卵、ビール)やトイレにびっくり感動するルシウスの姿は、「日本びいきの外人さんになごむ」コピペのそれを彷彿とさせて、楽しいやら可笑しいやら。
トイレで流れる音楽を奴隷が奏でていると思ったり、バスローブだろうが浴衣だろうが片袖を通さなかったりするルシウスの行動は、オバQとか異文化コミュニケーションの面白さですね。言葉が通じないのに、的確に現代風呂を再現しちゃうのはかなり凄いですが。
テーマが風呂限定ながら、公衆浴場(銭湯)や温泉、はては個人の家宅用風呂など、バリエーションはきっちり取りそろえており、さて次はどうやって見せるのか気になる処。