大和田秀樹『ムダヅモ無き改革』3
わたしと合衆国は同じものであり 合衆国と世界も また同じものである
わたしは誰…? 天と地を治める者…!!
合衆国大統領…!!
- 作者: 大和田秀樹
- 出版社/メーカー: 竹書房
- 発売日: 2009/12/26
- メディア: コミック
- 購入: 6人 クリック: 82回
- この商品を含むブログ (104件) を見る
国家首脳が麻雀で地球のでっかいピンチを解決! の本作。もはや電気椅子に着席して打ってんのか、点数がライフになって相手の攻撃(役)でダメージを喰らう描写も実にナチュラルフリーダム。
おかげで半荘回っただけで四人も人死にが出るというえらい展開になっています。あの十字砲火って致命傷なんだ……。自分で頸動脈切ったティモシェンコは普通に包帯巻いただけで済ましているのに。
射殺された人や脳みそ潰された人もいますけれど、もう麻雀よりリアルファイトで決着つけるほうが早いw でもこんだけ殺し合いも強そうな国家首脳が揃っていると、麻雀が凄く平和な解決に見えてきますね。
冒頭にてメンゲレ逝去。あの解説からすると、第三帝国の軍人や政治家はみんなクローンに脳を移し替える方式で若さを保っていたんでしょうか。でもワーグナーの蘇生はどうなってんだろう……。
だがメンゲレ、お前は美少女のクローンに脳を入れて何をする気だったw(緊急と言っていたからあれは予備で、他にちゃんと同性同容姿のボディがあるのかもしれませんが)。
イケメンルーデル強し。やっていることが明らかにニュータイプでしたが、今回はガンダムネタが多いですね。ガンダムAの連載も増えた(ような気がする)し、その影響もあるのか好きでやっているのか。
ジョージの覚醒もそうですが、法皇様の封印解除やらスカウターでの戦闘力(麻雀力。単位はアーデルハイド、略してAdh)解析やら少年バトル漫画のお約束が満載。……真面目にアーデルハイド(本来は人名)の意味が分からん。
まあドラゴンボールネタ繋がりで、スカウターは本誌のスーパー○○○○人への布石になるわけですが。
さて今回は副将、とうとうアドルフ・ヒトラーが登場。
ユリアさんの「20世紀最大の魔人」という言葉がメチャクチャ説得力を帯びていますね。犠牲者タイゾーと法皇様のツッコミコンボに笑いましたが、ヒトラーのカリスマをこういう演出で描いた人は初めてなんじゃないかな(特にあの笑顔が)。
見ているこっちもジークハイル! マインフューラー! と叫びたくなりますつ。
収録されているオマケは麻生劇場3・4と咲-saki-パロの立-Ritz-。それに作者のエッセイ漫画一つと中々豊富です(ページ数はそれほどでもないけど)。麻生劇場4(政権交代)は確かネットで見たなあ、テレビで描いた奴だったような……。
ムダヅモはめでたくOVA化もされ、既に中身がようつべなどに流出しているようですね(DX版を五千円で予約した俺は……)。海外からの反応は意外とゆる〜いらしいですが、政治ジョークは向こうが本場だしなあ。ふぅ。
あ……周りが激しすぎて忘れかけていましたが、本作の主人公が表紙以外ほとんど活躍してないっすね。