ホラーM2010年2月号
機巧童子/鯛夢
今回のパーツは変速機。あのお姉さんが啖呵切るシーンはバッチリ決まっててカッコイイと思ってしまいました。それでいてオチのあの落差と来たら(笑)。あのクリーチャーな蜘蛛が万能丸なのでしょうか。
全てのパーツが揃ったとき何が起こるのか。楽しみなものです。
マガサスビヨリ/うえやま洋介犬
はぁ……気持ち悪い。ホラー漫画では褒め言葉になる評価も、この作品には純粋に悪い意味でそう思う。
無駄に男の娘設定の主人公もそうだけど、今回のキャラもねえ。ノート盗んでメルアド調べて、「も〜むつみったら」なんて小芝居までして、そんで自分の身の上話聴かせて「あれは作り話よ」と言って、でも結局それは実話で。仲間と思わせて元仲間。
ただの嫌がらせに来たのかって感じですが、やり口が執拗すぎて引く。
その辺の話は置いて「恐怖」のネタにしても、やっぱり好きになれない。お父さんの表情が気持ち悪すぎる。前回のひっぱり姉もそうだけれど、この作品は褒め言葉じゃなく生理的嫌悪感、もっと言えば「いやらしさ」を感じて気に入らない。
闇夜に遊ぶな子供たち/うぐいす祥子
表紙含め実にいい! マユの中の人が気になるけれど、正統派という感じか。フランケン弟・隻眼母の強盗一家もちょい役なのにキャラが濃くて良かったし、彼らが迷い込んだカルト教団の施設もえぐくて好きだ。
怪食! 逝ってみよう/中邑みつのり
内容的に苦手なので読んでいないが、ホラー誌っぽくていい企画なんじゃないかと思う。
椿鬼/押切蓮介
まさか紅の谷からそのまま続くとは。またもや「ぱぴぷぺぽ」ワロタw
すっかりダークサイドに落ちている正一ですが、今回の主役はタイトル通り彼女。椿鬼と父親の過去について語られます。谷もマタギ源吉とサンジなど、二種類の家族の話でもある。
それにしても分からないのは、この村の人たちの何がそんなに悪かったのかってこと。女たちに対する過剰な期待はいいものとは思えないけれど、山を切り開いて村を作るのは、彼らが特別だったわけじゃない。
場所が悪かったとしか言い様がないのかね。クライマックスは悲壮だが美しいシーンだったと思う。
辻占売/池田さとみ
やっぱり両方とも死んでんのね。こういう女の争いは曽根さんので見てみたいな。
しかしあの女の子に気がついてもらえなかったら、あの子は普通に死んでたんだよなあ……。
罪の花束/ワタナベチヒロ
読んでる最中イライラして、読後もスッキリしないなあ。主人公可哀想だ。見てて後一押し書き込みが足りない感じ。
忌友/菅原県
ウサギが惨い。しかしカッターで骨は切れないだろう小学生よ……橋口君可哀想に。
コールドアパートメント/財賀アカネ
最終回お疲れさま、寂しくるのう。
毎回、素敵な絵のストーリーをありがとう。レアとヘイナが(エルナも)可愛い。ただ最終回ってほど纏まりはないから、同じタイトルの単発連載という体裁なのが微妙。いつでも終われるしいつでも続けられるという。
漫画家墓場/見ル野栄司
自分の先輩を拷問に!!
駄w目wだw最初スルーしてたけれど、すっかりハマってしまう面白さ。今回は拷問ネタなんでホラーっぽいですしね!
呪いの招待状/曽根まさこ
今回のターゲットは殺されてざまぁな話でしたが、嫌なのはターゲットみたいな人間が世の中にいっぱいいるであろう現実。そして、依頼人のようなまっとうな子供はまず滅多にいないであろうという点。
強く生きてね……。
闇の漫画家/成海圭
ネタ・ストーリーはありがちでベタベタ。だけど、勢いで魅せてくれる。凄く期待。怪物や殺人鬼が暴れるホラーで時々残念に思うのは、彼らが最後退治されたりしてしまう下り。そうでないと物語が終わらないと思っていても寂しいものです。
本作は最後まで、主人公がバーッと突っ走ってくれるタイプなので、その点嬉しいね。
でもあの……目次の作者コメントで脱サラ宣言ってオイ! 大手ですら危ういのにぶんか社からデビューした漫画家がいきなり専業になるのは先行きが不安すぎるんですけれど……。大丈夫かなあこの人。
月沼/宇野百合彦
静謐な絵はいいんだけど、オチが読めすぎる展開はどうかと思う。砂糖入れまくりのシーンは笑った。
それにしてもトカゲって今まで買っていなかったんですけれど、ランヤブログによれば『嘆きの天使』、単行本の売れ行きが悪くて二巻は出ないと言う……。なんてこったー! バックナンバー手に入るかなあ。