二期五話『故国燃ゆ』

 なんなんだこのクオリティは!
 毎度毎度、30分間すみずみまで面白くて、思わず巨大化しそうなぬえやです。う・ま・い・ぞー!
 今週の見所は、
・荒熊一家物語(もちあげてずどん)
・ワンマンアーミー「興が乗らん!
・ひろし出撃!

 の、三本でしょうか。
 あ、あと沙慈君ですね。ソレスタル・ビーイングとカタロンの会談において、沙慈はマリナともどもカタロンに身柄を預けられることとなりました。が、カタロンやCBに対し、相変わらず戦いを否定しています。無理もないなと思わないでもないですが、そろそろ頭固いなーという気がしてうざくなっていたところへ、今回の落ち。
 あくまで沙慈は平和な日常に染まった一般人であり、私たちの視聴者と同じ目線を体現する存在でした。一期のルイスもその点同じだったのですが、彼女は被害者から加害者へと立ち位置を変え、それと同じようなことが今回の沙慈にも起きています。
 我々の誰もが被害者にも加害者にもたやすくなり得るということ。沙慈の行動によるカタロン基地壊滅はそれを如実に表しています。さて、今後彼はどのような立ち位置になり、どのように動いていくのでしょうか。MS乗るのだけは勘弁してほしいですが(それはもうルイスがやっているし)。とりあえずCBさん、彼が砂漠の真ん中でひからびる前に、もっぺん拾ってやってください。はい。
 ワンマンアーミー・Mr.ブシドー。
 グラハムってもっと軍人っぽさがあったというか、指揮官って立場をわきまえたりとかあったんですが、そういのもうとっぱらっちゃったんですね。確かにその意味では、ユニオンのエース・グラハムはいなくなってしまったのか。「一人きりの軍隊」って言い切っちゃったり、「興」の一言で作戦行動を離脱したり。免許って言い方には吹きましたが。うーん、もはやリボンズの私兵なのか。
 私兵とリボっつったらあれです、ひろし。OP前で登場し、Cパートでアザディスタンを火の海にしつつ登場。なんで刹那たちの会話が聞こえてんのよって感じですが、演出ってことでOK? あと、赤いGN粒子なのになんで刹那はガンダムって認識したんでしょう……? 顔パーツもそれっぽくないんだけどな。ツヴァイの改造バージョンっぽいですが。
 かつてのソレスタル・ビーイングを暗い鏡像として復活させたがごときアロウズ。今週もオートマトンキルモードです。
 実に悪の組織ですが、それに対し大佐やソーマがヒいているのが気になりますな。軍人としてどうこうってより、アロウズをこれからどうするつもりかな〜と。
 ソーマは今回、アレルヤとさっぱり絡まなかったけれど、超兵として自分に色々葛藤が続いている模様。戦うために生み出された存在ながら、セルゲイからの養子縁組を受け容れ、幸せを感じた矢先、アロウズの凄惨な行いを目にするはめに。アンドレイがセルゲイ嫌っているのは、どうせ母親絡みなんだろうけれど、作戦のために見殺し……とな? うーん。
 すっかり悪の組織アロウズ。登場人物のほとんどから反感を持たれていて、いつダブルオーがただの勧善懲悪物語に堕すかとハラハラさせる、まさに諸悪の根源。この作品が最終的にどのような評価になるか、アロウズの使い方一つでございます。
 てなもんだで今日も今日とてカタロン虐殺していたんですが、それに対するマイスターの切れっぷりは見物でした。アレルヤのイベントでの台詞(自ら引き金を引く覚悟もないのか!)がここで繋がるんですね。一期ではハレルヤ専用だったカミバサミはスイカバーもといペンチに進化し、躊躇なく使用していて成長がうかがえます。
 特に驚いたのがライル。まあカタロンは身内だから分かるんですけれど、それにしてもここまで熱い奴だとは。
 ソーマ攻撃のくだりに至っては、もう熱いって言うより呪いそうな声音でびびりますけど。カタロンの子供たち、やっぱ死んじゃったのかしら……クラウスとかシーリンは心配してないけれどよう。新生CBは一度はっきりと協力を拒みましたけど、カタロンと手を組む日は早々とやって来そうです。
 故国を失ったマリナ、被害者から加害者へ転落した沙慈。カタロンに一度は表明した立場を、私情に動かされて翻したCB。冗談とも本気ともつかないティエリア(ぉ)。アロウズのやり方に疑問を持つカティやソーマなどなど、今回はキャラクターや組織の立場や思想主張の変化を促す、布石のような回でしたね。
 次回はスメラギさん回想の回とのことで、いよいよ「エミリオ」が明らかになるのでしょうか。予告のAEU制服がどうしてもコーラさん連想させるんですけど、どうせあれがエミリオっすよねーそーですよねー。コーラまだー。