『BLASSLEITER』DVD3巻
小説と一緒に、予約でゲットだぜっ。
今回のジャケットはアマンダ。4巻はマレクですが、5巻は誰になるかいのう。6巻はアルとブラッドのスナイパーズで是非。アルは変身するから6巻以降もジャケットに出るチャンスはありそうですが、ブラッドは単体だと厳しい…(変身しないし主要キャラからは外れているし)。変身するのはだいぶ後ですが、前倒しで5巻はヘルマン辺りでしょうか?
一巻二話収録で、巻数が12。で、変身する人や主要人物はジョセフ(1巻)、ゲルト(2巻)、アマンダ(3巻)、マレク(4巻)+ヘルマン、アル、ブラッド、ウォルフ、メイフォン、サーシャ、シドウ、ベアトリス、ザーギン、エレア。やはりスナイパーズはぜひセットでジャケットに出て欲しいところ。まあジョセフが二回ジャケットに出たりする可能性もゼロではないかもですが。
本編じゃ万年寝太郎で影薄いし、せめてジャケットぐらいは……ね、主人公。
- 出版社/メーカー: TOEI COMPANY,LTD.(TOE)(D)
- 発売日: 2008/10/21
- メディア: DVD
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今回はアマンダの設定画など。
XAT本部の設定も出てきたんでせうが、だいぶ縮小されていて文字がほとんど読めません。ひどっ。
■第五話 疎まれし者
練習熱心なレーサー・イーゴ。ですが、「ゲルトがいなくなったおかげでトップレーサーに」と陰口を叩かれて、なんか哀れなさまが生々しい。ゲルトに対するコンプレックスを抱えながら走る彼のもとへ、ゲルト当人が姿を現します。……確かあのバイク(ナイトライダー)は崖下に落ちて大破、XATに回収されたはずですが、どこからか同じ物を調達したようです。
過去の思い出(レースで優勝した記憶)に浸るのが目的らしいゲルトと、自身を眼中にないことに苛立つイーゴ。無茶な挑発を行い、自業自得っぽい事故に陥りますが、翌日のインタビューではいけしゃあしゃあと「ゲルトに襲われた」と証言。こうしてチャンプはまたも追い詰められました。まあおかげでXAT側もゲルトの生存を確認しますが、やはり人ではなくなったという見解を示します。
それでも信じるゲルト脳がヘルマン。
……とまあ前回までならからかいようもありましたが、ゲルト編完結となる今巻では、彼の強い友情が涙を呼びます。その一方で、ヨハンとマレクの友情は修復不可能な感じに進んでいるわけですが。それぞれ別々の方向性で追い詰められていきますね、マレクもゲルトも。ゲルトのそれは超常的要素やアクションも絡みますが、マレクのそれはより卑近で陰湿。
そんなマレクは前回、信号弾をたたき込まれたり傷口を焼いたりしてボロボロだったジョセフを拾っていました。廃墟を利用した隠れ家に連れ込みますが、なんでナチュラルに核マークのついたボンベやドラム缶があるんでしょうかここは。
イーゴの一件から、ゲルト関係者全てが襲撃の対象になる可能性が浮上。ゲルトとテレパシーでも繋がっているのかという感じで狂乱するジルを、保護のためにも研究棟から移動させます。
マレク「仕返しに来たんだ……。ゲルトは、仕返しをするために……。悪い奴を裁くために、帰ってきたんだ……」
ゲルト信仰がやばい方向へ進むマレク。順調に黒くなっていきますねー。
しかしこの作品、マスコミのウザさが当初から繰り返し出てきますね。報道側にいいように持ち上げられたり貶められたりするゲルトもそうですが、XATも見せ物のように群がる彼らをたびたび迷惑に思っています。ゲルトの初陣といい、ジル移送といい。
とうとうデモナイズ化するジル。
研究員が犠牲になっちゃいましたが、運が良ければ生きているかも……ね。で、ボスは電極を撃ち込んでジルを感電させながら、メイフォンに車両の爆破を指示して飛び降ります。相変わらずクレバーですが、さすがにそのくらいじゃデモは死なず。
そこへ現れたゲルトが、ザクザクとデモジルを切り刻んで片付けます。真っ二つになったシーンが大画面で報道されたりして、視聴者グロさに騒然。デモニアックの血は紫ですが、1話の時点では赤でしたし、本当は赤いのが規制か何かで紫に変えているんでしょうかこのアニメ。あと余談ですが、赤い血の出るシーンの手前ではアルのタトゥーがどう見ても消えてたりします(笑)。
ジョセフ「あれが、悪人への裁きか?」
マレク「そうだよ……!」
ジョセフ「俺には苦しんでいるようにしか見えないがな」
混迷するゲルトは、戦闘を仕掛けるアルとブラッドを「化け物」と罵って襲いかかります。うーん見事に幻覚症状。感じとしては、銃と融合したザコニアックってところか。しかし実体は生身の人間なわけで、彼が巻き起こした旋風にバイクごと吹っ飛ばされます。ヘルマンが少しでも遅かったらブラッド(位置的にそのはず)の首がすっ飛んでいたので、何ともギリチョン。
……って、今回ブラッド台詞がなかったような!?(クレジットにはいる)
■第六話 悪魔を憐れむ歌
ゲルトに吹っ飛ばされ怪我をした影響と、彼にマレクからのファンレターを渡したことで接触したヘルマンは、研究棟の隔離室で目を覚ましました。……なんつー寝心地の悪そうなベッドだ。アルは結構、ヘルマンを気にしているみたいですね。「奴のゲルトへの肩入れは、尋常じゃねえからな」という発言からすると、わりとみんな、ゲルト脳っぷりには生暖かい視線なんだろうなーと思ったり。
マレク君のことも考えろ、とアマンダに休養を促すボス。5話で報道陣を格好良く一喝したりするし、うーん、いい上司だ(それだけに後のアレが哀しい)。
デモニアック化したジルですが、そのことはさておいてゲルトを一方的に悪く言うニュース番組。「ジル・ホフマン殺害」って……。あそこでゲルトが来なかったら、確実に人を襲ってましたよアレ。
そのニュースに、もちろん憤りを隠せないマレクはジョセフに聞かせるともなく呟きます。
マレク「警察やXATや、こういう奴らがゲルトを苦しめているんだ。ゲルトは何も悪くないのに……。でも、チャンプは強いからね。きっとみんなやっつける」
ジョセフ「ゲルトの苦しみは、そんなことでは終わらない」
マレク「どうして!? ゲルトを追い詰めたり、酷いことしたり。そんな奴らが、いなくなれば……」
ジョセフ「本当の苦しみは、そこから始まる。傷つけられる苦しみよりも、傷つける苦しみのほうが大きいこともある」
マレク「じゃあ、あなたは傷つけられるほうがいいの!?」
ジョセフ「そのほうが慣れているからな。……ゲルトもおそらく、気がついている」
マレク「──チャンプは、そんないくじなしなんかじゃない」
すっかり危なげな方向に偏っているマレクと、ジョセフの会話。何やら深いですね。
マレクの言い分は、自身の境遇と重ね合わせている部分が多々見受けられます。学校に来るなと言われ、目の届く所に出るなと言われ、殴られ、親友に裏切られた。この時のジョセフの言葉の意味を、マレクが思い知るのはもう少し先の話。
帰宅したアマンダは、相変わらずマレクとのすれ違いを続けていました。ミリガン先生は、お仕事お疲れ様。えーとマシューの一件以来の帰宅なんですかね、留守電一件目は前も出ましたし。
アマンダ「ねえマレク、あなたを引き取った時言ったわよね。どの国の人間だろうと、堂々としてなさいって。あなたはもう私の弟なんだから」
義姉に背を向けたまま、瞳をゆがめるマレクが切ないです。
アマンダはマレクのことを想っているし、通り一辺倒の対応で済まそうとしているわけじゃないんだけど、踏み込めていないんですよね。マレクが置かれた状況は、彼女の言葉や気の持ちようでどうにかなるほど軽くはなかった。
マレク「アマンダはこの国の人間だから、分からないんだよ」
そーいやゲルトも異民って設定があったようななかったような……。
山中のゲルト。マレクの手紙を握り締めながら、すっかり自棄が入っています。自分はヒーローなんかじゃない。で、なぜか建設途中の建物に侵入し、幻覚をぶったぎり、建物を破壊しながらビルを爆走。屋上へたどり着いた時、そこにいたのはジョセフでした。
しばし打ち合ったのち、変身を解除するジョセフ。直後の赤く光る目が怖いなあ(笑)。
通報を受けて出動するアルとブラッド。相変わらず出番の少ない人たち……。
子供が積み木を崩すように〜とか何とか勝手な形容をつけつつ、ゲルトの所行を報道するテレビですが、そこに映ったのはゲルトとヘルマン秘密のサイン「532」。奇跡の5分32秒。
ちょっと強引に研究棟を出たヘルマンは、アマンダの反対を押し切ってマレクを連れ出すと、ゲルトに会いに行きました。「アマンダは黙ってて!」と一喝するマレクは、すっかり溝を深めています。ヘルマンの行動は無茶としか言い様がないんですが、これがマレクの立ち直る切欠にでもなれば……(と思ったら、最後でまた一歩追い詰められてしまうのでした。あああああ)。
アマンダに手紙をたくすヨハン。着々と布石も盤石に。あと、マレクの髪型ってあのツノの前振りのような気がしてなりません。
ゲルトの最後の願い──親友とレースを。マレクへの「君へ俺の走りをプレゼントするよ」とか一連の台詞は、なんかいかにもテレビ慣れしている人って感じがして面白いです。しっかし本当にバイクアニメだな〜(ライナーノートでは、初期設定は「悪魔の憑いたバイク」だったらしいし)。
非常識な壁走りでゲルトを追い抜くヘルマンですが、ゲルトの幻覚症状が勃発。ヘルマンをデモニアックと誤認し、ヘルマンが殺されたと勘違い。ヘルメットを持ったマレクが、ヘルマンの首を持ったデモニアックに見えたりもう大変です。あらかじめ待機していたジョセフが介入し、戦闘に追いついたヘルマンの眼前でその命を絶ちました……。でも、最後はヘルマンの呼びかけで、正気に戻ってましたね。
マレク「うそつき……ヒーローなんかじゃない。いくじなしだ……」
絶叫するヘルマンと、容赦ない言葉と共に涙を流すマレク。ゲルトは止められたけど、誰一人幸せになれない事件でした。
インタビューだったかな、主人公の変身形態が怖すぎるのと、話が暗くて重いのが売れない原因だったとかって。確かにシナリオは濃密度で人間ドラマって感じの高クオリティなんですが、「高町なのはのいないリリカルなのは」のごとく暗い展開続きなわけですし。つまり、救いのないまま話が続いているんですよね。鬱はほどほどに。