玉置勉強『ねくろまねすく』1
「感覚や情動なんて邪魔なのよッ!! 生きてる人間と変わらないじゃないのッ!!
お人形遊びがしたいのよッ!! 好きなように縫ったり! 切ったり!! 取り替えたり!」
- 作者: 玉置勉強
- 出版社/メーカー: 幻冬舎コミックス
- 発売日: 2007/10/24
- メディア: コミック
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主人公は可愛い顔を利用した女食い100人斬りの外道。大学生にして痴情のもつれで刺殺されてしまったが、なぜかリビングデッドになってしまう。こんな外道が普通にのうのうと世の春を謳歌してたら、普通ムカつくんですが……なんかこの作品だとあまり気にならない。というか、主人公が昔の悪事を思い出す=脈絡なくエロサービスシーン提供ってシステムですよね、これ。一度死んだせいか、少し性格改めているようですが(「死んだほうがいいよな、俺」)。
そんな主人公が出会ったのは、リビングデッドの研究をしている眼帯ドイツ人少女・カタリナと、彼女に作られた不死者の少女・ノラ。その三人がのんびりまったり暮らす、ゆるーいノリの漫画です。
でもまあ、カタリナが男性恐怖症だからという理由で主人公が女装させられたり、ネクロフィリアかつショタコンの女マッドサイエンティストが出てきたり、何か変態が普通に闊歩している世界。肉体的精神的異常者ばかりなのに、なぜか普通に見えるという異常。
ゆる〜く読んでて、気がついたら読み終えている感じ。ですが、ちょっとニッチなもの……屍体とか女装とかに嫌悪感持つ人は面白くないかも。
あと、玉置さんはレイパー書くのうまいよね。秋葉原編のレイパーども。「理性ないのは女のほーだろ」「本物きちゃった」とか。その前の、秋葉住民の「顔晒してやれ」「キモいよ……まだいるんだああいうの」とか。あのへんの嫌な感じがいかにもすぎて嫌だあ。わはは。