プロットの適量制作時間って?

 オンライン文芸マガジン『回廊』、順調に情報公開してます。今度は14号の目次です。まあ目次ゆーても掲載作品の名前が出るだけで、順番は正確ではないです。


 さて、今現在、文学フリマの時に書いた短編をもとに投稿用の長編を書いていますが、これが結構プロットに時間がかかりました。一般に、専業作家は1〜2ヶ月で文庫本一冊くらいは書けないといけないとか言われていますが、時々自分がその速度に追いつけるか不安になります(まあ、年に二冊出せるよう見越して書けば大丈夫とも言うようですが)。
 二ヶ月もあれば原稿用紙で300枚ほど書くことは今の私でも充分に可能です。一日中執筆した場合の速度が20〜30枚ほどなので。まあそれとは別に、書いた後の推敲というものもありますが、それも含めて。
 ただ、書き出す前のプロットを作り出すのが時間がかかる。私はあまり厳密に筋を決めるほうではなく、昔から『小説の書き方』系の本を読んで、「カードに書いてシーンを分ける」「ハコを作る」などなどの様々なやり方を試してみたけれど、どれも続かず放り投げました。で、今どうしているのかと言えば、主題や題材やキャラを煮詰めて、大雑把な粗筋を用意して、半ば書きながら考えるというものです(まあ、これは大雑把ですが、実際はもう少し厳密に決めて書き出しています)。
 さて、ワダチ(約65p)を書き始めたのが10月の初めのことでした。第一稿は40p以内で終わらせるつもりで、プロット含め制作期間4日で完成。が、提出するも短くしようとしすぎてヤまなしオちなしイみなしになってしまい、結局10月いっぱいかかって完成させました。
 そして文フリが終わり、11月頭から長編用の構想を始めるもさっぱりこっきり。色々な案を出しては没り、一度没った案を出してはまた没り、を繰り返し堂々巡りに。
 現在、ようやく執筆に取り掛かれましたが、その分のプロットを考えるのにまた11月いっぱいかかりました。何と言うか、この速度で果たして戦い抜けるのかと不安になります。
 とはいえ、プロットに手を抜くと破綻が起きるのは自明の理。正直、小説はまずプロットが勝負で、文章自体の巧拙はまた後回しでもいけるんじゃないかと思う。プロットが出来れば、小説は8割がた出来たも同然であり、執筆それ自体は「仕上げ」に近い感覚だ。実際はその後に、文章の推敲と誤字脱字の修正などなどがあるのだけれど。
 手を抜くわけにはいかない、むしろプロットが一番時間をかけるべき段階だと思うのだが、では適切な時間はどれくらいなのだろう? 前述のように、「〜ヶ月の間に〜枚書け」というのはよく聞くのだけれど、プロットをどれぐらいであげろという話はそんなに聞かない。
 編集者との打ち合わせでは、その場で何本でもプロットをあげろとか聞くけれど、それは大まかな粗筋であって、後で細部を詰めてから書くものじゃないんだろうか?